羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

カネは敗者のまわりもの3

カネは敗者のまわりもの3 (ファンタジア文庫)

カネは敗者のまわりもの3 (ファンタジア文庫)

(内容)

地獄から無事に生還を果たし現世に戻ってきた失井敗斗。メリアとクロエとの騒がしくも平凡な日常は、予想外の人物の乱入でまたしても、あっさりと壊される。家賃滞納のせいで、カナミの奴隷兼彼氏として振り回されることになった敗斗だが、彼女が“資産家”であることが判明し―。日本一の“資産家”白星勝子からカナミは命を狙われることに。敗けることが約束された戦い―それでも“魔王”は、少女と交わした約束を守るため“正義”に挑む!

(感想)

1巻から一貫している物語の緩急は素晴らしいと思う。

ギャグなどを入れてドタバタな日常の序盤。

日常と非日常を楽しみながらも不穏な中盤。そして、物語の山である、強大な敵と対する終盤。

オードソックスな形かもしれないが、続けられるのは凄い。

毎巻、胸が熱くなるような激闘を書き切られるのも見事。


いつまでも続いてほしい面白さ。


敗斗が魔王でいながらも、迷うときは側のメリアとクロエが励ましてくれるのも、常に敗斗を見ているのを感じられる良い場面だ。


幼なじみのカナミの最後の言葉は素敵な捨て台詞でした。



多くの人に読んでもらいたい…