羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

夏へのトンネル、さよならの出口

夏へのトンネル、さよならの出口 (ガガガ文庫)


タイトル、表紙、あらすじから漂う名作感に導かれました。

芯を持たないという芯を持つ少年・塔野と普通に埋もれたくない、特別でいたい少女・花城が出会い、互いを知り、仲を深めながらウラシマトンネルを調べる。青春SFもの。

ウラシマトンネルは、入っていけば欲しいものが手に入る。ただ、戻ってくるときは年をとっている。といった噂がある。


無気力な塔野と尖った花城の空気感や友人の川崎や加賀も良い味出してて良かった。


ただ、もったいないと思った。序盤から中盤にかけてのものと、中盤から終盤への流れがガラッと変わってしまっていて、もっともっと磨く余地があったのではないかと思ってしまった。

・塔野と花城のキャラクター性のちぐはぐさ

・川崎、加賀が置いてけぼり

・塔野の妹との最後の出会い

・塔野の両親

…etc


色々気になったら、もう褪せてしまう。



面白い設定や舞台、個性あるキャラクターなど魅力がありますので、気になったら読んで確かめてください。