藤まる先生の新作。
今作は魔法使いモノ。現代の若者の象徴みたいな主人公の雫がハッチャケていて、相棒の爽太も良い感じに賑やかしてくれて、楽しく読める。ただ、それだけではなく、雫、爽太は悩みを抱えながらも誰かの助けになろうとする優しさを持っていて、物語にメリハリがついていて、巧みな構成でした。
そして、魔法使いの道具を全て物語に組み込み、最後まで繋げていて、不満なところは一切ありませんでした。
雫が様々な試練を得て、素晴らしい魔女になっていくのを見ると、人は独りでは生きていけないんだと感じました。人の温度は必要だよね。
読み終わった後は爽快感やじんわり心に染み込んでくる良い作品でした。
それにしても、藤まる先生はこの先もこの路線で行くのか気になります。
ラノベは書かないのかなぁ。