青春ブタ野郎シリーズ、第6巻。
「ふたりはいつから同棲してるの?」
咲太が翔子と同居してるのが麻衣さんにバレて修羅場に突入。また、牧之原翔子という少女が抱えている、問題に直面する。
そして、咲太はーーーー
これはある意味上下巻の上巻に当たる内容なんだが、それでも惹きこまれる。
前半は麻衣さんとすれ違っていたのをどかちゃんに助けられて、何とか解消する。状況が状況だけに咲太が悪いというわけではないが悪いよなぁと。誕生日を把握してないのはインターネットを絶っているせいもあるが。
そして、中盤で明かされる牧之原翔子という少女の悩み。
普通はっていうのもダメだと思うが、意識して生きてるわけではないんだが、毎日生きるのに必死な人もいるんだと。多分身近な人が病気で寿命が短くなった人に会わないと実感出来ないだろうな。
牧之原翔子は小さい頃から、先は長くないと思っていて、やりたいことを見つけられない日々を送っていたが、咲太と会って変わった。
やりたいことが沢山出来た。なのに、身体は……
しかし、心臓移植で助かるという。
これでハッピーエンドだと思ったら、咲太が死んで、臓器移植して翔子が助かるという真実が明かされる。
毎日懸命に生きている翔子を見ていて、咲太は辛い決断を攻められる。
一度は死ぬと決めたが、麻衣さんを泣かし、理央も泣かし、咲太は生きたいと翔子に告げる。残酷な咲太の言葉を受け止めて、翔子は暖かい言葉をかけてくれる。何て優しくて残酷なんだ。
これで、咲太は麻衣さんとクリスマスやそれ以降過ごせる。そう思っていたら、麻衣さんが咲太の代わりに……
最初から膨らみ続けた風船が遂に最後に破裂したような展開で、大変苦しかった。生きるのって難しいな…
これ読んだら、次巻も読まざるを得ない。