- 作者: 相沢沙呼
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2018/09/20
- メディア: 文庫
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(内容)
もう続きは書かないかもしれない。合作小説の続編に挑んでいた売れない高校生作家の一也は、共作相手の小余綾が漏らした言葉の真意を測りかねていた。彼女が求める続刊の意義とは…。その頃、文芸部の後輩成瀬は、物語を綴るきっかけとなった友人と苦い再会を果たす。二人を結びつけた本の力は失われたのか。物語に価値はあるのか?本を愛するあなたのための青春小説。
(感想)
下巻もみっちりと繊細に表現されていて、読んでて苦しかった。どうやったら、自分の中に眠る感情を言葉に出来るのか悩んだ、成瀬と小余綾が答えを見つけ出した時の爽快感は凄いね。当たり前だけど、相沢先生にしか書けない物語だと思った。そして、この作品は千谷一夜だけが主人公じゃないんだと思わされました。小説を愛する人だけが主人公になれる美しい世界だ。
もし、続きがあるなら読みたいです。
この作品にはたくさんのことを教えられました。
どれだけ時間がかかっても、続くならば読みたいです。読みたい。読みたい。
私はこの作品が、小説が、好きなんです。
小説を愛する人に届きますようにーーー