似鳥先生はミステリーの作りが上手いなと改めて思いました。しかも、社会問題を含みつつユーモア溢れる会話や作風に仕上げるのは流石です。
今作は男性の育児休業、しかも警察官で取れるのが奇跡のように描かれているが、当たり前になって欲しいという作者のメッセージを感じました。
しかし、現実にはあまり浸透していないが、徐々に広まっていっている感じか。
育休から育業に変わったのは日本らしいなぁ苦笑
話を戻して、今作は育児を主題にあるが、ミステリーとしても楽しめるようになっている。
不思議な状況からどう真実を導くのか先が気になる展開でした。
まさか、調査で赤ちゃんを利用する刑事なんて聞いたことない笑 赤ちゃんの無垢な笑顔の前では警戒が緩むのは仕方ないか。
赤ちゃんが事件解決のヒントを作るというのは上手い。
主人公夫婦のちょっとした秘密にはまんまと引っかかりました。終盤の騒ぎで明かされるが、そう来るかと。確かに不明と言えば不明だったな…
育児の難しさ、育休を取る難しさ、育児を野次馬する外野の厄介さ、様々な困難が描かれていたが、赤ちゃんの成長や笑顔の前では全て吹っ飛ぶのだと感じました。締めくくりも素晴らしかったです。
事件現場に赤ちゃん出動!? 育児も謎解きも全力の新感覚本格ミステリ
事件現場に赤ちゃん出動!? 育児も謎解きも全力の新感覚本格ミステリ!
捜査一課の巡査部長、事件に遭遇しましたが育休中であります! 男性刑事として初めての1年間の育児休暇中、生後3ヶ月の息子を連れているのに、トラブル体質の姉のせいで今日も事件に巻き込まれ―!?