羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

猫と幽霊と日曜日の革命 サクラダリセット1

猫と幽霊と日曜日の革命 サクラダリセット1 サクラダリセット(新装版/角川文庫)

 

好きなシリーズなので、1から読み返そうかなと。

前読んだのが約7年前という驚き。そんな前だったか…

物語の印象として優しい話ではあるんだが、ケイの自己犠牲が残酷。その決断をするのも悲しいし、春埼に見せるのもなぁと。ケイとハルキの関係の歪さはわりと見えていた。

ケイの正解にたどり着くためにあらゆる手段をとって詰めていくのは冷静に見ると恐いな笑

 

そして、遠回りしながらも、猫の死やクラスメイトの死、依頼者の謎を追っていく。バラバラに散らばったピースが集まっていく展開はやはり良い。謎が謎を引き連れてくるが、繋がっていくのは流石でした。

ふわふわした、曖昧な会話やテンポ感は好きだな〜と。

マクガフィンという舞台装置の使い方は上手かった。そう引っ張るかと思いました。

 

改めて、リセットと記憶保持のコンビって強すぎだ。

咲良田の能力は日常を非日常に変える魅力的な要素になっているのが素晴らしい。

 

見聞きしたことを絶対に忘れない能力を持つ高校生・浅井ケイ。世界を三日巻き戻す能力・リセットを持つ少女・春埼美空。ふたりが力を合わせれば、過去をやり直し、現在を変えることができる。しかし二年前にリセットが原因で、ひとりの少女が命を落としていた。時間を巻き戻し、人々の悲しみを取り除くふたりの奉仕活動は、少女への贖罪なのか?不可思議が日常となった能力者の街・咲良田に生きる少年と少女の優しい物語。