羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

さよならがまだ喉につかえていた サクラダリセット4

さよならがまだ喉につかえていた サクラダリセット4 (角川文庫)

相麻が蘇り、物語が動き出すというタイミングでしたが、軽い短編多めでした。春埼の日常のような緩い話が大好きです。安心感がありました。また、優しい話があり、癒されました。

相麻の死が絡んだリセットを悔いるケイとケイの揺れに敏感な春埼の葛藤が絶妙でした。

能力があることで、特殊なシュミレーションが生み出す青春具合に感傷的になってしまいます。

表題作の春埼とケイの対面は良いコミュニケーションでした。

 

「私の中のなにかが、リセットを使いたくないと考えている」相麻菫が死んで二週間。中学二年の夏の残骸が香る季節。浅井ケイと春埼美空は、能力で人助けをする奉仕クラブに入部するも、春埼は時間を巻き戻す能力・リセットが使えなくなっていた。感情が能力を拒絶する理由を考える春埼は、ふいに理解する「私は、ケイに―」。ケイと春埼が少女の死と自らの感情に向き合う表題作を含む、6つの青春の断片。シリーズ第4弾!