羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

祥伝社

怪物のゆりかご

前作が好きだった人は安心して読んで欲しい。面白さが落ちず、むしろ良くなっているのではないかと思うくらい、のめりこめました。 衝撃度は前作程ではないが全体的に見れば、こちらの方がという感じです。 イジメが題材になっていたり、人が人を見るものさ…

ドールハウスの惨劇

素晴らしい! 高校生の男女の仲だったり、友情を描きながらもミステリとして強いフックを用意しているのは青春ミステリとして文句なし。 というか、最初から最後まで作品に浸れた感じがしました。 惨劇から程遠い日常から徐々に惨劇に近づいていく様子に胸が…

二重らせんのスイッチ

冤罪ミステリーであり、家族小説でもある。計算された計画通りに進行していく不穏な雰囲気の中で育っていく、互いの信頼。どこに着地するのか分からず、最後まで気が抜けないスリルがありました。 冤罪をかけられても信じる人はいる。 ただ、報道を鵜呑みに…

貴方のために綴る18の物語

1日1話読むだけで金を貰うなんて、なんとも胡散臭い。 一体何の目的かと疑いながら読み進めましたが、1話1話が単純に面白かったです。 しかし、話の結末は様々で何を表しているのかは最後まで見抜けませんでした。 まさに題名通りな内容で、ただ"貴方"に綴…

ゴールデンタイムの消費期限

次々と作品を生み出していく斜線堂先生の新作は元・天才達を再び舞台にあげようとするリサイクル計画の間にそれぞれが自分自身と向き合っていくというもの。 今までの作者の作品からすると珍しく尖っているところが少なく、真っ直ぐに主題に向き合っている作…