素晴らしい!
高校生の男女の仲だったり、友情を描きながらもミステリとして強いフックを用意しているのは青春ミステリとして文句なし。
というか、最初から最後まで作品に浸れた感じがしました。
惨劇から程遠い日常から徐々に惨劇に近づいていく様子に胸が痛む。いざ、惨劇が起こってからの推理は見事でした。
タイトルの通り、操り人形みたいに生きている姉妹には同情しかなく。しかし、彼女達には災厄が待っているのがまた辛い。
推理する側の蓮司と麗一のコンビのドタバタ感が非常に良かった。
各キャラ立っていて、魅力がある物語運びでした。まさかの真実に驚かされました。
そんなところに!?という着地をして、ゾッとしました。
続編が楽しみです。
舞台は鎌倉にある名門・冬汪高校。
同高二年の滝蓮司は、眉目秀麗だが変人の卯月麗一とともに、生徒や教師から依頼を受け、思ってもみない方法で解決を図る"学内便利屋"として活動している。その名も「たこ糸研究会」。会長は蓮司、副会長は麗一。取り壊しの決まっている古い校舎の一角が、ふたりの部室にして"事務所"だった。
ある日蓮司は、道を歩けばスカウトが群がり学内にはファンクラブすら存在する超絶美少女、藤宮美耶という同級生から、ある依頼を受ける。
その依頼とは――。
蓮司と麗一が依頼を引き受けたがゆえ、惨劇の幕は開く! 舞台は、鎌倉に佇む白亜の豪邸。ふたりは特異な家族にまつわる、おぞましい事件の真相をひもといてゆく。
新進気鋭の著者が放つ、渾身のミステリー!