羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

むしめづる姫宮さん

むしめづる姫宮さん (ガガガ文庫)


悪い虫の魂が思春期の高校生に憑いてしまう町が舞台で、次々と不思議なことが起きていく。

主人公・有吉は虫に詳しく、頼りになりそうな少女・姫宮に悩みを打ち明ける。


虫が題材にしているから、変化球みたいな奇策を練る作品かと思ったら、少年、少女の悩みに付け込んだ虫を取っ払うためにまっすぐ悩みにぶつかりにいってて、青春のど真ん中をえぐってました。あまりの輝きによって、無事死にました。


終始卑屈な主人公だった、有吉も最後本音が説かれたら一変します。とても等身大な少年で愛着が湧いてきそうです。虫好きの姫宮も有吉と一緒ならば、生き生きしていて、魅力的な少女でした。



この作品は夏の間に読んでもらいたいです!