羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

友達いらない同盟

友達いらない同盟 (講談社ラノベ文庫)


友達は必要な人と必要ない人に別れる。

(あらすじ)

俺―新藤大輔は、中学生の時に友達の定義について考えてみた。俺にとっての友達とは何か?するとすぐに答えは出た。こいつになら、まあ、殺されても仕方ない。そう思える相手。俺にとっての友達の基準はそうなり―結果高校のクラスで友達を作ることはできず、中学からの友達が別のクラスに一人だけ。そんな俺に、クラスメイトの少女・澄田が声をかけてきた。「新藤君、わたしと―同盟を組んで下さい」同盟とはいったい何をするのかと思いきや、ノートを貸し借りしたり困ったときに助け合ったりするらしい。澄田は友達がほしくないので、孤立している俺に声をかけたらしいのだが―?第5回講談社ラノベチャレンジカップ受賞作が登場!


何度読んでも面白い。

主人公の新藤の語り口が癖があるがフラットなので、読んでいて頬が緩む。

クラスメイトの澄田が新藤に同盟を組むように告げたことで始まった不思議な関係。

クラスで浮いていた城ヶ崎やと学校にいけなくなっていた悠希の悩みに自分をしっかり持っている新藤が関わることで、前向きになっていく。

新藤は決して相手の気持ちを分かった気にならずに接してくれるから、解決出来たんだろう。


澄田と城ヶ崎、悠希などが飾らないでモノを捉えてる新藤の考えに救われていくが、きっちり過程を描いているので、読み応えがありました。その過程に現実と向き合わないといけないという痛みを新藤が突きつけるのが、良い味になっていました。


澄田の考えはそこに至るまでの理由を知ると悲しくなるが仕方がないのかなと。

ただ、新藤に同盟を持ちかけた段階でこの人ならと願っていたからこその最後に繋がったんだなと思いました。


新藤が達観しているが、そこにつながるまでがはっきりしているのも良かったです。

新藤の友人のスベテも特殊な考え方をしていましたが、彼の掘り下げを見たいなと。



青春は暗くても、確かな友達がいればそれでいいんだ。