派遣カップルを演じることで主人公・鳴瀬とヒロイン・比奈森の利害関係は一致して、共に変化していく姿が甘酸っぱいです。
演じるという前提があるからこそ、相手の気持ちが読めなくて考え過ぎてしまうという心理を利用しているのが、良い風に作用している。
クラスで顔が広くて可愛い比奈森が派遣カップルになろうとなった理由は納得のいくものだったのは良かったです。
鳴瀬はやる気と現状が噛み合っていなくて、頼りないように見えたが、終盤の比奈森のピンチに見せた勇姿は小っ恥ずかしくもかっこよかったです。
続くなら気になります。
これはあくまで仕事で、カップル役の演技――のはずなんだけど。
“カップル派遣”――カフェで、水族館で、仲良しカップルを演じてみせるいわゆるサクラ業。役者を目指して始めたバイトだけど「鳴瀬くん、もっとギュッとしてもいい?」比奈森さんが相手役だと心臓がもたない!?