有名作品で以前から気になっていたので、読みました。
行商人のロレンスが豊穣の神・ホロと出会い商売をしていく。
金の流れや商人としての生き方などは知れば知るほど楽しくなっていきました。
ファンタジーな世界観とシビアな経済観が混ざることで、知識が足りなくても読み進めていくうちに勉強になるし、ワクワクしました。
また、ロレンスとホロの2人の関係が魅力的で、普段の会話での探り合いや、出会いから時間が経つごとに深まっていく相互理解が堪らないです。
終盤の波乱の展開の中でも繋がりが途切れなくて良かったです。
読み終えて、すっかり作品の虜になりました。
続きも読んでいきます。
王道の展開だが、それが良い。
行商人ロレンスは、麦の束に埋もれ馬車の荷台で眠る少女を見つける。少女は狼の耳と尻尾を有した美しい娘で、自らを豊作を司る神ホロと名乗った。「わっちは神と呼ばれていたがよ。わっちゃあホロ以外の何者でもない」老獪な話術を巧みに操るホロに翻弄されるロレンス。しかし彼女が本当に豊穣の狼神なのか半信半疑ながらも、ホロと共に旅をすることを了承した。そんな二人旅に思いがけない儲け話が舞い込んでくる。近い将来、ある銀貨が値上がりするという噂。疑いながらもロレンスはその儲け話に乗るのだが―。第12回電撃小説大賞“銀賞”受賞作。