1巻ではコミカルに失恋模様を描いていたが、2巻では込み入った部分まで踏み込んでいて、引き締まる展開。
負けヒロインの失恋を軽いものではなく、しっかり大切に扱っていたのは作品にとって、大事な指針になると思います。
自分が好きな人に好きな人がいるというのは青春真っ只中の少女達には荷が重い。
檸檬が自分の好きな気持ちや相手への遠慮に苦しみ、迷ってしまってどう振舞えば良いのか分からなくなりそうになりながらも、きちんと失恋出来たのは温水や八奈見など周りの支えがあってこそで、終盤の展開は読み応えありました。
友情、恋愛、自分の感情と向き合って、行動していくのは難しい。だけど、乗り越えられていく檸檬の姿は魅力的でした。
次は八奈見の番か。
温水と八奈見の関係は完全にマンネリ夫婦みたいな感じになっているが、この2人が今の関係から動くことはあるのだろうか。
温水は人畜無害そうだが、心中では思うところがあって、地の文で良い味が出てるなぁと。
焼塩檸檬、まさかの略奪愛……!?
夏休み後半。
たまたま喫茶店でだべっていた俺と八奈見は、驚くべき光景を目にする。焼塩と、その思い人である綾野が2人きりで会っていたのだ。
さらには、2人を尾行する綾野のカノジョ――“勝ちヒロイン”朝雲千早ともニアミスしてしまう。「私は光希さんと焼塩さんの浮気を疑っています」
あれよあれよと巻きこまれた俺たちは、朝雲とともに真相を探ることに。
焼塩にかぎってそんなことはと思う。
でも、2人きりのときの、あの想いがにじんだ顔は――。はやくも人気沸騰の負け確ラブコメ、待望の第2弾!