作者の作品は読んできていて、今作も作者の軽いタッチで描きながら、しっかり悩みにも追求していくので、読みやすいし読み応えがあります。
両想いの男女が親友でいる時間が長いため、中々踏み込めない2人の葛藤が良かったです。軽快な会話劇やフランクな関係性が良くて、読んでいて頬が緩んでしまいます。
うまい具合にすれ違っていて、両想いなのに付き合えない、焦ったい空気が笑えました。
主人公とヒロインの間にある後悔が尾を引いてくる展開でしたが、互いにぶつかり合えた結末は安心しました。
幸せになってくれ。
高校の入学式の朝、巳城陸は玄関先にいた女の子に一目惚れをした。おろしたての制服に、春の陽気を纏ったポニーテール。そんな目も覚めるような美少女は、五年来の親友だった――。
小学校からの親友・西園寺碧。昔からソフトボール一筋で、野球部だった俺と趣味も合い、いつの間にか気の置けない仲になっていた。そんな彼女の姿が、春休みの少しの間でこんなに変わって見えるなんて……。 一方、密かに陸に好意を寄せていた碧も、そんな陸の心情の変化に気付くわけもなく……。「陸~、今日は一緒に何するー?」
「そ、そうだな……」親友同士から始まる、距離感ゼロの両片想いラブコメ開幕!!