羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

親友歴五年、今さら君に惚れたなんて言えない

親友歴五年、今さら君に惚れたなんて言えない。 (角川スニーカー文庫)

 

作者の作品は読んできていて、今作も作者の軽いタッチで描きながら、しっかり悩みにも追求していくので、読みやすいし読み応えがあります。

両想いの男女が親友でいる時間が長いため、中々踏み込めない2人の葛藤が良かったです。軽快な会話劇やフランクな関係性が良くて、読んでいて頬が緩んでしまいます。

うまい具合にすれ違っていて、両想いなのに付き合えない、焦ったい空気が笑えました。

 

主人公とヒロインの間にある後悔が尾を引いてくる展開でしたが、互いにぶつかり合えた結末は安心しました。

幸せになってくれ。

 

 

高校の入学式の朝、巳城陸は玄関先にいた女の子に一目惚れをした。おろしたての制服に、春の陽気を纏ったポニーテール。そんな目も覚めるような美少女は、五年来の親友だった――。
小学校からの親友・西園寺碧。昔からソフトボール一筋で、野球部だった俺と趣味も合い、いつの間にか気の置けない仲になっていた。そんな彼女の姿が、春休みの少しの間でこんなに変わって見えるなんて……。 一方、密かに陸に好意を寄せていた碧も、そんな陸の心情の変化に気付くわけもなく……。

「陸~、今日は一緒に何するー?」
「そ、そうだな……」

親友同士から始まる、距離感ゼロの両片想いラブコメ開幕!!