予測不能の展開に読んでいて、興味深いです。
中田忍がアリエルと生活を続けていくことで考えることがたくさん。そして周りから問われる変化についてところん悩む。中田忍のあり方がよく分かる話でした。
現代の法律と照らし合わせて、アリエルに生活を与えようとしている忍の必死さ、誠実さがよく伝わってきました。不器用だから、無鉄砲で良い。
これから、どんな困難が来るか怖いですが、見届けていきたいです。
また、アリエルも徐々に反応が増えていて、どうなっていくのか気になります。奇妙な同居生活から目が離せなくなりました。
忍の友人も登場して、部下の一ノ瀬の掘り下げがあり、作品の広がりが感じられて良かったです。
異世界エルフとの衝撃の邂逅からその先へ。
区役所福祉生活課支援第一係長中田忍は、ある一つの悪徳を犯している。
穏和な生態と柔和な笑顔がかわいい、言葉の通じぬ異世界エルフ“アリエル”を秘密裏に保護し、生かし続けていることだ。
「オカエリナサイ、シノブ!」アリエルと過ごす、慎ましくも穏やかな日々は、むしろ忍の罪悪感を苛み。
「変わらないでください。忍センパイ」
「僕は忍に、変わって欲しいと思う」
支えてくれる理解者たちは、それぞれの思惑から、忍の信義を惑わせる。折しも季節は冬、十二月。
クリスマスの足音が、アクアリウムの外側へ響き始めている。
そんなある日、区役所福祉生活課支援第一係を訪れた、謎の幼女。
「はじめまして、ぱぱ!!」
元気いっぱいに抱き付いてきた見知らぬ幼女を、忍は迷わず警察へ突き出すが――
衝撃の邂逅からその先へ、コメディ? シリアス? よもや……ラブ? 分類不能の話題作、待望の第二幕!