ラザルスが落ちていく。
絶望感に打ちひしがれながら、自分が弱くなっているのを実感していく展開は辛い。
しかし、底にまで落ちたから師匠を思い出せた。
ラザルスの賭博師としての終わりが迎え。再び賭博師になる。今までとは違う、スタイルを見つけていく。
フランセスとの関係も清算し、いざ最終巻へ。
フランセスを助ける手段は今までだったら出来なかっただろう。
この作品はラザルスが賭博師としての在り方を見つめ直して、リーラは自分の生き方を見つけていくものなのか。
1巻から、上手く展開してきたなと。
バースでの長逗留を終え、ようやくロンドンに帰還したラザルス。リーラは徐々に感情豊かになり、観光がてらついてきたエディス達との交流も続く。賭場の馴染みからは、そんな関係を冷やかされる始末。ラザルスは賭博師として日銭を稼ぐいつもの生活へと回帰していく。だが幸福そうに見えるラザルスの心を陰らせるひとつの懸念―。リーラという守るべき大切なものを得たが故に、彼の賭博師としての冷徹さには確実に鈍りが生じていた。裏社会の大物や警察組織にも目を付けられつつも、毎日を凌いでいたラザルスだったが…。そしてかつての恋人である賭博師・フランセスとの因縁が、ラザルスに決定的な破滅をもたらすことになる。