羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

サエズリ図書館のワルツさん2

サエズリ図書館のワルツさん2 (創元推理文庫)

紙の本の貴重さ、大切さを示す、素晴らしい作品です。

本の重さは持っていたい人なので、刺さります。

今回、本を直す。図書修復家をテーマに組み込んでいて、図書館が存続する限り必要不可欠な存在だなと。

図書修復家を目指す女性の苦悩がありましたが、彼女にはある事情が隠されていて、図書修復家になるように導かれているような奇数な運命には胸が熱くなりました。やりたいことは捨てないで欲しいな。

 

2巻でサエズリ図書館の面々の掘り下げを行なった感じですが、本当に良い登場人物達だなと。それぞれが苦悩を持ちながらもサエズリ図書館に集まっているのは素晴らしい。

 

紙が電子か。本への想いが強くワルツさんの頑固さが好きです。

自分も紙でしか本を読まないので、ワルツさんのあり方に惹かれてしまいます。

 

ここで区切りがついてもおかしくないですが、まだまだ続きが読みたい気持ちでいっぱいです。

 

戦争の影響と電子書籍の普及により、紙の本が貴重な文化財となった近未来。“特別保護司書官”のワルツさんが代表を務める、本を無料で貸し出すサエズリ図書館を舞台に、本を愛し守る人々の物語が紡がれる! 就職活動に全敗し、希望していた専門職の試験にも体調不良で棄権したチドリさん。自信を失った彼女は、偶然出会った老図書修復家の鮮やかな職人技に魅せられる。その後サエズリ図書館で彼と再会するが、彼は紙の本が稀少化した現実に絶望しており……。図書修復家たちの再出発を描く中編ほか、ワルツさんと電子図書館司書との対立を描く短編や書き下ろしを含むシリーズ第2弾。