羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

コンビニ兄弟3:―テンダネス門司港こがね村店―

コンビニ兄弟3:―テンダネス門司港こがね村店― (新潮文庫 ま 60-3)

悩める大人に寄り添う物語。第3巻。久しぶりだけど、スッと物語に入れるの良いね。

町田その子先生の作品の中でも屈指の良さが詰まっているシリーズだと思う。良い具合に砕けているが、シリアスさも兼ねている。緩急が非常に良い。

個性に迷うアイドルや専業主婦ならではの悩み、またツギさんの過去に触れる女性、それぞれの悩みが等身大で切実でありながら、しっかり救いがあるのが良いですね。答えは思いもしないところにあるのが人生かなと思ったりしました。無理に自分を殺して生きても苦しいだけだよね。

 

店長が遂に幽霊まで落とすのは笑うしかない。

 

推しが門司港にやってくる!? コンビニ店員中尾はアイドルの来訪に歓喜するが、彼には深刻な悩みがあった。故郷を遠く離れ、ホームシックに陥った専業主婦の佳織は、男を豪快に振るド派手な女性に出会う。かつてツギを深く傷つけた魔性の女の要求は「偽装恋愛」で……。北九州門司港の小さなコンビニを舞台に、大人たちの物語が幕を上げる。元気がもらえる大人気シリーズ第三弾。