羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

コンビニ兄弟2

コンビニ兄弟2―テンダネス門司港こがね村店―(新潮文庫nex)

 

シリーズの続巻ということで、ミツ、ツギの兄弟説明が少ないのは助かる。

正直、1巻では説明が多いなと思っていたのて。

2巻はちょっと薄いなと思ったら、内容が充実していました。

登場人物の心理描写や現実との折り合いが巧みで、感情移入していけたので、満足です。

 

孫娘と祖母、普通に悩む青年、無意識に女王振る舞いをしてしまう少女、それぞれが悩みながらも自分の殻を破って、周りの人を見て、考えるようになっていて、これからの人生どうなっていくのか楽しみです。

 

孫娘と祖母が互いにぞんざいな扱いをされて、それに気づき、心寄せていく暖かさが堪りません。

普通、平凡なことを意識して、生きていくのって凄いこと。他者から指摘されて、自分の良い部分に気づくのは良い。モヤモヤを振り切ったスッキリしました。

前巻のいやーな感じだった少女が自分の過ちに気づいて変わっていく様子を描いていて、良かったなと安心しました。

 

次巻はツギさんの過去か。どうなる!?

 

テーマは「恋」。本屋大賞作家の心温まるコンビニ小説シリーズ第二弾!

 

失恋をして居心地の悪さに高校をサボった永田詩乃は、突然綺麗になった祖母と意外なところで出会う。
バイト店員・廣瀬太郎は自分のことを退屈な男だと思っているのに、キラキラ美少女がその日常を乱し始める。
どうして親友は去っていったんだろう。村井美月の直面する現実と勇気の一歩。
誰にとっても大切な想いをささやかにつなぐ場所、北九州門司港の小さなコンビニの心温まる物語。