羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

願いはどこに行く 今はまだ「幼馴染の妹」ですけど。せんぱい、ひとつお願いがあります

今はまだ「幼馴染の妹」ですけど。 せんぱい、ひとつお願いがあります【電子特典付き】 (MF文庫J)


幼馴染の妹が同じ高校に入ってきて、始まる甘々ラブコメ


嫌われもの主人公・冬月にちょっかいをかけまくる、幼馴染の妹・灯火。家に押しかけてきたり、弁当作って一緒に食べたり、カラオケに行ったり、これはただ近い関係のラブコメかと思わせておいて、ドカーンと真実を放り込まれる。

それまでの流れをぶった斬り、仮初の日常を送っていたことを知る。

展開は一転して、苦い、苦しい、切ない方向に。

そこからは作者の作風が全開で、さらけ出される心のぶつかり合いには目を離せません。


人の願いなんて、なんの犠牲もなく叶うわけないし、思い通りにはならない。振り回される冬月達の青春はなんて悲しいんだ。



作者の持ち味がいかんなく発揮されていたと思います。


単巻でもまとまっていましたが、続くのかな? 分かりませんが、これは心して読む必要があります。


確かにあった、想い。探偵はもう、死んでいる。2

探偵はもう、死んでいる。2 (MF文庫J)


1巻の前の、探偵が生きていた頃の話。

まさか、2巻でするとは思わなかったので不意を突かれました。

シエスタが死んでいるという事実を知ってから、余計に生きていた頃の懐かしい話に心が揺さぶられます。


君塚とシエスタの相思相愛なのがはっきり分かり、1巻で疑問だったのが補われたように思います。

ただ、君塚とシエスタのイチャイチャっぷりを女性キャラ全員に見せつけるとか場面も挑戦的です。笑 特に、1巻であれだけ主役張ってた夏凪が霞んでしまうくらい、シエスタの魅力は反則でした。


ここからどうやって、物語を展開していくのかが読めないです。

あと、死んでるヒロインって、不思議な引力を持つんだなと分かりました。



シエスタにはウルトラCかなんかで生き返って欲しいな…

新たな道の始まり ようこそ実力至上主義の教室へ 2年性編1

ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編1 (MF文庫J)


遂に来ました二年生編。

進級早々、一年生とペアを組んで筆記試験に挑むというもの。

単純にいかなくなってきていて、臨場感が増してきて良いです。仲良しこよしではなくなってくるか。

各クラスが上に行こうと様々なやり方を通す中、Dクラスも成長した堀北、平田が引っ張っていき、対抗する。

堀北の短髪にびっくりする、挿絵は狙いすぎだが面白い笑


出し惜しみしないという言葉通り、清隆が動き出していました。あれだけ隠そうとしていた反動か、めちゃくちゃワクワクしました。新一年生の宝泉とのシーンは痺れました。力だけじゃないのが清隆だ。筆記試験でも遂に実力を見せ始めて、嬉しい。


新一年生のどのキャラも清隆の敵って感じでこれからどう捌いていき、関係を築くのか。


恵とも甘い勉強会があり、彼女ともどう関係を進めていくのか注目だ。


気になった点は、櫛田の後輩がどういう仮面を被っているのか、七瀬の本質などなど。

新一年生は未知ですね。


堀北との試験対決はだよなという。


これから、清隆の立場がどうなっていくのか。

出来れば綾小路グループは解散しないでほしいけど…

年の差なんて関係ない 29とJK 〜業務命令で女子高生と付き合うハメになった〜

29とJK ~業務命令で女子高生と付き合うハメになった~ (GA文庫)


自分の中で、とても大好きな作品です。近ごろ流行ってる?年の差ラブコメの先駆者だと思っていて、思いあれが深い作品です。

先日、最終巻が出て、まだ最後にしたくない!と逃避として1巻から読み返していこうと決意しました。


久しぶりに1巻読みましたが、熱い物語だなと。

29歳の夢枯れた、鋭二と15歳の夢に夢中な花恋の業務命令で生まれた関係が、2人を変えていく。


仕事しながら花恋に付き合い、妹を養う。立派すぎる。だがその道は険しい。

社畜として無茶なことを求められたり、禁断な関係を築いたりするが、鋭二も人間。困る時はある。そんな時は大人に頼る。シンプルだけど、忘れてしまうこと。最後にはウルッとくる。日々の積み重ねは大事だ。


花恋はあれやこれやと策を練って鋭二に近づいていく様子は微笑ましい。まだまだ未熟ですが、鋭二と歩いていけるのか。


幼馴染・沙樹や部下・渡良瀬と魅力的な女性がいて、これからどうなるか。


社会人のあり方としては立派な鋭二にはみんな惚れるよな。


まだまだこれは序の口だが、しっかり厚みのある物語になっている。

幸せを掴みにいく努力 結婚が前提のラブコメ

結婚が前提のラブコメ (ガガガ文庫)


結婚を希望する婚活者が幸せを掴みにいく、愛と苦悩の物語だ。

婚活相談所を舞台にするラブコメが生まれてくるとは微塵も想像してなかったので、興味本位で読みました。

1巻は婚活相談所のシステムやキャラ紹介がメインでした。

ただ、最後に動き出しそうな気配があり、これからの展開次第では面白くなっていきそうな予感がします!


婚活希望ヒロインズと仲介での恋が生まれるのか見てみたいです。


それと婚活って、厳しいんだなと。

婚活を成功するのだけでなく、幸せにならないと上手くいったとは言えない。



色々な意味で気になる作品が出て来ました。

悩める思春期の少女達 むしめづる姫宮さん2

むしめづる姫宮さん 2 (ガガガ文庫)


ヒトの心の弱いところを虫に憑かれて、苦しむ少女達。

有吉と姫宮が関わっていき、揺れる心と向き合っていくのが、良いです。

高校生の時のままならない現状を打破していく青春模様が素晴らしいです!


今回は埋れたくない、誰かと繋がりたいということを書かれていて、思春期ならば考えることで、読んでて自分も思うものがありました。

美術部の顧問の台詞は印象に残るもので、大人の一つの形としてありだと思いました。


有吉と姫宮がぎこちなくも悩む少女達とぶつかっていく姿が眩しいです。

有吉はまだ巻き込まれているからというのが拭えないですが、最後に見せた決断は熱い!


成長していく有吉と姫宮の関係がどうなるのか気になります。

是非続きを読みたいです。

大事なものは何なのか 竜と祭礼 ー魔法杖職人の見地からー

竜と祭礼 ―魔法杖職人の見地から― (GA文庫)


これはまた美しい物語が生まれました。

杖を直す。最初はそこからどう物語を広げていくのかと思ったが、直すために必要な竜の心臓どう見つけ出すのか。竜はもう1000年以上前に絶滅している。そんな状況からどうやって竜の心臓を探すのかと、気になって仕方がなくて、読む手が止まらない、止まらない。

静かにそっと真相に進んでいくのも楽しくて、気付いたら、没頭してました。


杖職人・イクスと依頼者・ユーイのデコボココンビも面白いですし、道中出会う人達も大切な言葉を残していくし、物語だけでなく、登場してくるキャラの命が感じられて素敵な心配りだと思いました。


竜はどこに?

杖が壊れた理由

師匠がイクスに願ったこと

他にも色々ありますがこの3つは胸に響きました。


読み終えた後は優しい物語だったなと。


どうやら続きが読めそうなのでかなり嬉しいです。


気になる方は是非読んで確かめてほしいです。