羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

ちょっぴり年上でも彼女にしてくれますか?3 〜時を超える愛〜

ちょっぴり年上でも彼女にしてくれますか?3~時を超える愛~ (GA文庫)


今、勢いのある年の差ラブコメ第3巻。


今巻も非常に面白かった。

・織原さんの恩師

・薫、遥、ウラの中学の時の暗い過去

・遥の母

・織原さん、薫の姉にバレる

の4本を一冊にまとめきっていて、読み応えがあり、あっという間に読めました。


ここまで、完璧に織原さんと薫の関係を書かれると結婚式まで、この物語が続いて欲しいと思います笑

そして、1巻から匂わせていた、中学時代の過去は誰も悪人がいないのが難点でしたが、それでも触れずに腫れ物みたいに忘れようとするのは違うよね。傷つくと分かっていても、話さないといけなかった。そこを織原さん、唄、咲がカバーしていて、全員が関わって乗り越えたのは爽快でした。


織原さんの恩師や薫の母については読んで確かめてほしいです。



ただただ、続いて欲しい。

おすすめのシリーズです。

君がいた美しい世界と、君のいない美しい世界のこと

君がいた美しい世界と、君のいない美しい世界のこと (電撃文庫)


いわゆる、感動するお話。


美しい物語を書くには犠牲は付き物。


日野夕斗が最愛の人である三日月緋花里を失うことで始まる。緋花里がいたときは何でも美しく思えたが、失ってからは何も美しく感じなくなってしまった日野が運命をリセットすることが出来るという謎の男・クレセントと旅をして、世界の美しさに触れる。

旅をして、緋花里との思い出を追想していき、過去と今が交わった最後はとても美しくて、余韻に浸れます。


大切な人と過ごした思い出が鍵となって、真実が紐解かれていく過程が良いクッションになっていて、最後を盛り立てていました。



良い恋物語でした。

ヒトの時代は終わったけれど、それでもお腹は減りますか?

ヒトの時代は終わったけれど、それでもお腹は減りますか? (電撃文庫)


新八角先生の新作。

この作者は作品を出す度に新境地を切り開いていくので素敵な作家です。

デビュー作から先生特有の世界観を構築していて、読んでると引き込まれていきます。

今作も終末の世界で、少女と少女がそれぞれ役割を果たしながら、楽しく食事をする。それだけ。それだけを幅広く広げていき、様々なキャラと交流していくのが、ただただ良い。

ただの食堂モノではなく、1本の物語に仕上がっていて読み応えがあります。



とにかく、この作品を多くの人に読んで貰いたい!



おすすめです!

ブギーポップ・リターンズVSイマジネーターPART.2

ブギーポップ・リターンズVSイマジネーターPart.2 (電撃文庫)


イマジネーター編下巻。


やっぱり最後はブギーポップが締めるおかげで気持ち良く読める。

スプーギーEが最後に倒されるかと思いきや、あっさり飛鳥井仁に倒されるのは意外だった。しかし、スプーギーEが飛鳥井に捻られるのは、今まで犠牲になった人を思うとスカッとした。

飛鳥井仁はブギーポップに片付けられるが、初めから勝ち目が無かったのは哀れだった。


そして、末間はいつも事件の存在は分かっても解決時には立ち会えない。ブギーポップは末間には無事であってほしいんだろうが、末間には伝わらないんだろう。

キミの忘れかたを教えて2

キミの忘れかたを教えて2 (角川スニーカー文庫)


好きなのに、伝えられない。

望みはないのに、願ってしまう。


初恋のことを引きずり、拗らせ系の三雲雛子が主役の2巻。


冬に失恋ってなんか良い響きな気がする(気のせい)失恋の一歩手前というか、ほぼ決まっていても足掻く三雲さんの健気さや悲壮な気持ちが酷く重く感じて最後はやっぱ、そうなるかーと。 でも改めて出した結論はやはり自分の気持ちに正直で良かったと思います。正清は分かってて見過ごしてるんから最悪だけど、分かってないんだろうなぁ笑


修の病気の件を鞘音に伝えてないのは物語的に、心情的に合ってるんだろうけど、導火線に火が点いてるみたいでハラハラする。しかも鞘音が修に依存しきってるのも不安だ。

修と鞘音の関係はいびつだが、最後まで見届けたい。


1巻同様に再起の物語でしたが、暗めな雰囲気が良かったと思います。



さて、修の命はどこまでもつのか…

ブギーポップ・リターンズ VSイマジネーター Part1

ブギーポップ・リターンズVSイマジネーターPart.1 (電撃文庫)


心の中に足りないもの。欠けているもの。そんな隙間を埋めてくれる存在、イマジネーター編。上巻。


上下巻の上巻なので、伏線をいたるところに配置している段階なので、物語的に起伏が足りないです。ただ、下巻でどう回収していくかは楽しみです。

安能くんは普通にスプーギーEの被害者過ぎて、悲壮感が凄くありました。織機も業が深いみたいで、どんな業を抱えているのか気になります。ただ、織機には正樹がいるから大丈夫か。


イマジネーターになってしまった、飛鳥井仁とスプーギーEが下巻でどんな結末を辿るのだろう。

ジャナ研の憂鬱な事件簿5

ジャナ研の憂鬱な事件簿 (5) (ガガガ文庫)

(内容)

海新高校ジャーナリズム研究会の啓介と真冬。「真実」への向き合い方の差からすれ違ったまま、真冬はもうすぐ卒業を迎える。啓介は、ユリの提案でかつてのソ連強制収容所で起きた「クリスマスイブの奇跡」について調べることに。その過程で自分の変化を自覚し、真冬がいかに大切な人だったか理解する。「真相」を目の当たりにした啓介は、果たしてどう動くのか?(「ロシアン・ウィスキー・ホーリーナイト」)人気シリーズついに完結!切なく美しい余韻を残す「消えた恋人」「ジャナ研の憂鬱な事件簿」など三つの短編を収録。


(感想)

ジャナ研シリーズ最終巻。


前巻の意見のすれ違いの影響だから仕方ないが、もう少し啓介と真冬の時間を描いて欲しかったのが本音ですかね。せっかくの最終巻なんだから、主人公とヒロインの繋がりを実感したいんですよ… ともあれ、上手くまとまった内容となっていて、真冬から離れてる間に啓介は悲しい謎にあたりながらも、前進していて、真冬と向き合う良い流れでした。

ただ、最後ですよ!啓介のヘタレ〜って言うか、読者が"モヤモヤ"しますよ!ちょっとしこりの残る終わりでしたが、青春ミステリーとして楽しめるシリーズでした。彼、彼女らのこれからに幸よあれ。


先生の次回作を待ちたいと思います。