冬にぴったりな内容。人生に上手くいっていた主人公が10歳から2周目の人生に歩き出すところから始まる。
唐突な物語の始まりでしたが、徐々に主人公が1周目と同じ道を歩き始めてるのに、不幸に落ちていくあたりから不思議と物語に入れるような気になりました。
上手くいかない日々を惨めに過ごしていくが、最後に気づかされた事実によって、物語が反転するのはスッキリしました。
不幸の中に微かな幸せは落ちていて、人はきっかけを掴む努力をすれば幸せの方向に向かっていけると思わされました。
最初は暗い話でしたが、そのまま終わらずにかと言って明るくもならない匙加減が良かったです。
愛おしいと思える最後でした。
自分も人生やり直す機会があったらどうするかなーともしもの話を考えたくなりました。
何度読んでも、違う感情が湧いてきそうな魅力がある作品でした。