羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

読書嫌いのための図書室案内

読書嫌いのための図書室案内 (ハヤカワ文庫JA)


意識を変えるきっかけは動かないと見つからない。

(あらすじ)

読書が嫌いな高校二年生の荒坂浩二は、ひょんなことから廃刊久しい図書新聞の再刊を任される。本好き女子の藤生蛍とともに紙面に載せる読書感想文の執筆を依頼し始めた浩二だったが、同級生の八重樫、美術部の緑川先輩、生物の樋崎先生から、執筆と引き換えに不可解な条件を提示されてしまう。その理由を探る浩二と蛍はやがて、三人の秘めた想いや昔学校で起きた自殺事件に直面し……本をめぐる高校生たちの青春と秘密の物語


読書嫌いが主人公と知り、これはどう心変わりしていくのが楽しみにしていましたが、心境を丁寧に書いていたので、最後まで読んだら納得いくものでした。むしろ大満足でした。

主人公・荒坂が読書嫌いなのも理由がありますし、それに楽な方向に流れていく性格なのに誰かの為にも動けるのは魅力でした。

荒坂と関わることになった藤生ちゃんが本好きで、心優しい少女でパートナーとしてバランスが良かったです。

それに藤生ちゃんも荒坂と関わっていくことが出来たのはほっとしました。

荒坂、藤生ちゃん、互いに新たな気持ちが芽生えていくのを見ていると自分も変わりたいなと感じました。


青春、ミステリー、キャラクター、どれも楽しめる作品になっていて、表紙やあらすじで気になったら読んで見てほしいです。

きっと心が暖かくなると思いますよ。


また、この作品を読むと読書の意義が広がっていくので、良いなと。


シリーズ化していくと嬉しいです。