続巻である蒼海館の殺人が発売されるので紅蓮館の殺人を読み返しました。
一度読んでいて、ところどころは覚えていましたが幸いにも肝心なところは忘れていたので再び話に没頭することが出来ました。
お得でした。
山火事で火災という外敵要因と連続殺人犯が閉じ込められているメンバーの中に含まれいるという内敵要因があり、注意することが多くて大変な状況だが、探偵の姿にこだわる葛城とかつて探偵だった飛鳥井が謎に当たっていくのかと思いきや、飛鳥井は謎を解くことにこだわってないようで、より複雑になっていく。
読み進めていくうちに分かりますが難解な構造な事件になっていながら、無駄なく伏線は回収しているは犯人のボロもたしかに漏れていて、隙なく展開されていて惹き込まれます。
登場人物達も凝っていて、読みやすくなっていました。
最後明かされていく真実に納得すると同時に叫びたくなるような裏が潜んでいて、ここまで描き切るのかと驚きばかりです。
まさか、田所、葛城、飛鳥井、それぞれ違う種類の傷を負うとは思いませんでした。
厳しく現実を突きつけられても探偵にこだわる葛城の背景や今後が気になって仕方ないです。
おすすめのミステリー作品です!
山中に隠棲した文豪に会うため、高松の合宿をぬけ出した僕と友人の葛城は、落雷による山火事に遭遇。救助を待つうち、館に住むつばさと仲良くなる。だが翌朝、吊り天井で圧死した彼女が発見された。これは事故か、殺人か。葛城は真相を推理しようとするが、住人と他の避難者は脱出を優先するべきだと語り―。タイムリミットは35時間。生存と真実、選ぶべきはどっちだ。