羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

恋は双子で割り切れない

恋は双子で割り切れない (電撃文庫)

表紙とタイトルから良いラブコメの匂いがぷんぷんしますね。

作中でも主人公とヒロインの胸中を表すシーンであまり見ない特殊な表現がされていて、より登場人物の気持ちが伝わるようになっていたりと随分仕掛けてくる作品だなと。

力が入っている証拠ですね。

 

内容としてはタイトルの通り、素直に好きと言えない双子の葛藤や未熟さが密に描かれていて、読み応えがありました。

姉・琉実、妹・那織の性格は正反対で、主人公・純へのアプローチも違う。ただ、好きという気持ちは同じ。

互いに遠慮しあった結果、複雑な三角関係になり恋に悩む双子の様子が青春でした。

最初は真っ直ぐにいくかと思いきや次第に拗れていき、ぶつかり合う双子。

1巻はプロローグといった形で、次巻からが始まりか。

難点としては双子から好意を寄せられる純が優柔不断ということか。純の掘り下げが少なかったからかな。

次はあるだろうから純の奮闘が楽しみではあります。

 

友人達も個性的で、これからどう関わってくるのか色々と楽しみです。

 

全体的に色々詰め込んでいて、まとめ切れるか心配だが、割り切れない恋の続きが気になりますね。

 

拗れて、純情と不純に揺れる三角関係が非常に魅力的な作品です。

 

いつまでも、ただの幼なじみじゃ居られない。初恋こじらせ系双子ラブコメ!

我が家が神宮寺家の隣に引っ越してきたのは僕が六歳の頃。それから高校一年の現在に至るまで両家両親共々仲が良く、そこの双子姉妹とは家族同然で一緒に育った親友だった。
見た目ボーイッシュで中身乙女な姉・琉実と、外面カワイイ本性地雷なサブカルオタの妹・那織。そして性格対照の美人姉妹に挟まれてまんざらでもない、僕こと白崎純。いつからか芽生えた恋心を抱えてはいても、特定の関係を持つでもなく交流は続いていたのだけれど――。
「わたしと付き合ってみない? お試しみたいな感じでどう?」
――琉実が発したこの一言が、やがて僕達を妙な三角関係へと導いていく。
初恋こじらせ系双子ラブコメ開幕!