優等生の北村がグレる。理由は分からず、周囲は困惑するが北村だってまだ大人ではない。
それはカリスマ生徒会長だってそう。軽いノリが8割だが胸に突き刺さる2割が恐ろしくも美しさすら感じる。人って感情を操りきれない時もある。
この巻で北村のために大河が殴り込みにいくのはアニメでも印象深いシーンでしたが、やはり素晴らしい。
北村のように生徒会長になるのが当然と思われているときに心揺らいでいたら、周りより自分を優先したくなる。
ただ、わがままなところは放っておけないというのは分かる。
ずっと憧れていた人に向き合ってみせた北村の終盤の勇姿はかっこよかったです。
そして、亜美の根っこからの優しさと脆さが共に現れていて、本当に魅力的なヒロインだ、
登場人物の掘り下げが続いているが、そろそろ実乃梨について明かされないと違和感が拭えない。
傷ついて、悩みながらも歩き続ける。
この作品はラノベの皮を被った文芸ではないかと思えてきます。
文化祭以後、少し距離が縮まったような竜児と実乃梨。一方、学校内には大河と北村が付き合っているという噂が流れる。そんな中、迫る生徒会長選挙でも本命と目される北村は突然…グレた。それに対して、突き放すような態度をとる現・生徒会長のすみれ兄貴。やたらと攻撃的な幼馴染の亜美。心労で老けていく独身。竜児と大河は北村がグレた原因を突き止め、立ち直らせようと奮闘するが…。すべてが白日のもとにさらされたとき、大河がとる選択は?波乱ぶくみの超弩級ラブコメ第6弾。