発売を知ってから楽しみにしていた作品で、似鳥先生が名探偵を取り扱うって珍しくて興味津々でした。
推理ゲームを行うために日本だけでなくよその国からも名探偵を集めるということで、各国から名探偵を選ぶまでの過程もしっかり描いているのは丁寧で良かったです。
省かれても仕方ないかもしれないが、名探偵の人物像や異能力を知る把握することが出来て、本番の推理ゲームでの各々の活躍に感謝移入出来たので、良い構成だったなと。
名探偵の選出と推理ゲームと読み終わるまでにいくつもの推理がぎゅうぎゅう詰めで、ページ数以上に読み応えを感じることが出来ました。
登場人物達のバックボーンを密に描いて、推理ゲームに至るまで壮大な予感を見せてからのあの大オチはやってくれるな唸りました。
また、名探偵達の推理合戦はキレキレで楽しめました。
ページ数的に大丈夫かと思いましたが、そう来るのかと見事に不意を突かれました。
侮れない物語でした。
めでたし、めでたしだったのは良かったです。
名探偵達が魅力的で、もう見れないのかと思うと残念。
シリーズ化して欲しいけど、単巻だろうな。
日本のある富豪が発見したという「聖遺物」。
世界的にも貴重なその「聖遺物」を手に入れるため、世界中のカトリックそして正教会は、威信と誇りをかけ「名探偵」を探し始めた。
いったい、なぜ?
それは、「聖遺物争奪」のために行われる、前代未聞の「推理ゲーム」に勝利するため。
アメリカ、ウクライナ、日本、ブラジル――。選ばれた強者たちは、全員が全員、論理という武器だけでなく「特殊能力」を所有する超人的な名探偵ばかりだった。つまり、全員が最強。しかし勝者は、たったひとりだけ。
つまり、真の名探偵も、たったひとり――。世界最強の名探偵は、誰だ?