面白い!
李奈が成長していて、物語の始まりの頃のようなふわふわしている様子がなく、周りが躊躇いそうな状況でも真実を求めていく姿勢で聞き込みをしているのを見て、立派になったなと。
時折、弱音が見える時はあるけど着実に成長しているのが感じられて、良いですね〜。
そして、1巻よりも作家、編集、出版社について踏み込んだ暴露話があり、ヒヤヒヤする。だけど怖いもの見たさで覗きたくなる面白さです。実名で書いてるのがなお、怖い笑
映画化前提の作品、編集工程など、思わずブラックな笑いを誘う実情を明かしていく強気な姿勢、大好きです。
主軸である失踪事件とその背景が気になって仕方ないように展開していて、物語運びが巧みでした。
1巻同様、有名作家が失踪ですが、性格などが正反対で強気で周りを振り回すあの先生がなぜ?となるように上手く誘導されます。
地道な聞き取りを重ねていくうちにたどり着いた真実に胸が痛む。やるせなさと怒りが込み上げてきます。
真実にまでたどり着いた李奈の信念に拍手を送りたい。
最後の余韻は美しいものであった。
事件の鍵は本の中にあり――。出版界を巡る文学ミステリ!
推理作家協会の懇親会に参加したラノベ作家・杉浦李奈は、会場で売れっ子の汰柱桃蔵と知り合う。後日、打ち合わせでKADOKAWAを訪れた李奈は、その汰柱が行方不明になっていることを知る。手掛かりとなるのは、1週間後に発売されるという汰柱の書いた単行本。その内容は、実際に起こった女児失踪事件の当事者しか知り得ないものだった。偶然の一致か、それとも……。本を頼りに真相に迫る、ビブリオミステリ!