咲太の中学時代の同級生である赤城と大学で再会し、彼女が思春期症候群に巻き込まれているのを知り、咲太は動く。
咲太の過去を知る存在だからこそ、咲太も赤城を気にかける。
咲太の中学時代と前2冊が地味に伏線になっていて、気づかされる終盤は唸りました。そこも伏線だったのかと。点と点が繋がって線になった時は衝撃でした。
赤城が正義にこだわる理由や思春期症候群に振り回されるに至った経緯に胸が痛む。
学生の頃に正義を通そうとすると周りの空気が妨げや負荷になるものだ。
苦しみながらも赤城が思春期症候群を利用して、目的を達成しそうだったのは強かだなと。
痛みを得て、殻を破った赤城は見事でした。
咲太も過去の出来事を振り切れて良かったのではないか。
そして、麻衣さんにピンチが。
次巻が気になります。
突如咲太の目の前に現れた、霧島透子を名乗るミニスカサンタ。彼女が「思春期症候群をプレゼントした」という学生たちのなかには、咲太の中学時代のクラスメイト・赤城郁実がいて―。書き込んだ夢が正夢になる、と学生たちのSNSで話題の都市伝説『#夢見る』。郁実がそれを利用し、「正義の味方」として人助けしている姿を目撃した咲太は、彼女の身体がポルターガイストのような現象に襲われていることを知る。しかもその原因は過去の咲太にあるらしく…!?「ねえ、梓川君。ひとつ勝負をしない?」鍵をかけていた過去の扉をあける、シリーズ第11弾。