羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

新装版 今日、きみと息をする。

新装版 今日、きみと息をする。 (宝島社文庫)

武田先生のデビュー作。読めて良かった。手に入れにくいので諦めてましたが新装版で発売してくれて感謝です。男2人女1人の3人が織りなすほろ苦い青春でした。

デビュー作ですが、心理描写やざらつく感情表現が巧みでした。登場人物の表面と裏側の使い方が良くて、三者三様に違う事情があるのが分かりました。それぞれの視点から見せる物語でした。場面は同じでも視点を変えると見方が変わるのが面白い。

息苦しさを抱えた彼らが最後にスッキリしていくのは、良い落としどころでした。

先が見たい気にもなりました。

屈折した気持ちを交えた青春劇でした。

 

累計170万部突破の大人気シリーズ『響け! ユーフォニアム武田綾乃の原点! 作家デビュー10周年を記念して、武田綾乃氏のデビュー作を装いも新たに復刊します。カバーイラストは『響け! ユーフォニアム』のカバーイラストを手がけてきたアサダニッキさんが描きます。部員たった3人の美術部で繰り広げられる、男、女、男の奇妙な三角関係。自分の気持ちを胸に秘め、または自分の本心に気づかないまま、微妙なバランスで3人の日々は過ぎていくが……。今後の進路、人間関係、家庭環境など、三者三様の高校生ならではの悩みを抱えながら、自分たちの人生と向き合っていく高校生たちのリアルな姿を描いた青春小説です。