迷えるお客達の背中を押していく、結彩の姿勢は素晴らしい。不器用だけど芯がブレてないからお客にも伝わっていくのだろう。
革製品は年を重ねれば重ねるほど良さが出るから、オーダメイトの靴となれば格別だよな。
下を向いたら、お気に入りの靴を見ることで前向きになっていけるのはたしかにと。お気に入りの物を身につけるのは大切なことだ。
悩みと向き合っていく物語として、かなり魅力的です。
結彩の母の靴職人を目指した理由は優しさ、気遣いに溢れていて、素晴らしかったです。
「いい靴はいい場所に連れていってくれる」――靴職人だった亡き母に教わった言葉を胸に、工房を継いだ歩純結彩。店を訪れる一人一人の人生に触れながら、結彩は“幸せな一歩”になるようにと願いを込めて靴作りに励む。そんな中、親との関係に悩む女子高生の立花ほたるから「靴作りを教えてほしい」と頼まれた結彩。ほたるにはどうやら事情があるようで――。