羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のホントの話

響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のホントの話 (宝島社文庫)


シリーズ最後の短編。実に良い息抜きになります。

あすか世代、優子世代、それぞれの代の卒業までの残された時間を切り取った話が多く含まれていて、どの話も読んでいて沁みました。このシリーズを読んでてよく思いますが、各キャラの関係性や変化、呼吸、歩く速さ、全てを描き切っているから、ちょっとした軽い話に見えるものも、見方が様々あるように感じます。

この巻では優子と夏紀の安心感が凄い。この2人の喧嘩というイチャイチャは破壊力抜群ですよ。


そして、久美子が部長になってからの話をちょっと収録。無事に乗り切りましたが、これからどうなるか。


このシリーズの集大成の最終章を読むのが怖いものがありますが、期待が高まってしかたありません。

コップクラフト DRAGNET MIRAGE RELOADED

コップクラフト DRAGNET MIRAGE RELOADED (ガガガ文庫)


アニメが始まって内容を読み返したくなり、読み返しました。

まさかアニメをやるとは思ってなかったですが、作者はヒットメーカーで内容をまとめ上げるのが上手だからか。


内容としては、ケイ・マトバという刑事と異国の地からやってきた騎士、ティラナ・エグゾリカが協力し合い、事件に向き合うという王道な展開。わりとシビアなところがあったり、過剰な描写があり、ビターなところもあるがそれも魅力。

マトバとティラナのコンビ結成までの関係構築と作品の世界観を紹介した1巻で、手堅く面白かったです。

ちくはぐな関係ながらもゆっくりと、それそれが納得して前に進んでいくので安心感がありますね。まだぶつかり合い、皮肉を言い合うが、心を許している証拠か。



海外ドラマやハードボイルドが好きな人には堪らない作品でしょう。



アニメも原作も面白いです!

響け!ユーフォニアムシリーズ 立華高校マーチングバンドへようこそ 後編

響け! ユーフォニアムシリーズ 立華高校マーチングバンドへようこそ 後編 (宝島社文庫)


スピンオフ後編。


2冊でまとめるのが勿体ないくらい、面白い。梓が自分の問題と向き合い、そして、未来先輩のアクシデントと直面する。

様々な困難がありましたが、周りの仲間が梓を支えていて、皆一丸になっていたのがまさに青春!部活の王道をいっていて素晴らしかった。


最後の方はダイジェストみたいになっていたのは残念だが、良い結末を迎えたように思います。



さて、本編最終章へ行きますか。

響け!ユーフォニアムシリーズ 立華高校マーチングバンドへようこそ 前編

響け! ユーフォニアムシリーズ 立華高校マーチングバンドへようこそ 前編 (宝島社文庫)


スピンオフ作品。

久美子や麗奈と同じ中学だった、梓が主人公でお送りする。


本編の最終章を前に読んでおこうと思い読みました、相変わらずの作者の腕前で巧みな描写と心の揺らぎを書いていて、部活内の出来事をドラマにするのが上手。


本編の久美子に肩入れしたい気持ちが強いから、あんまり梓を好きにはなれないなというのが個人的な想い。

梓の歪みが浮き入れづらいが、そこは後編でフォローされるでしょう。



スピンオフ作品としては良い内容では凝ってる気がするので、得した気分になれます。

ようこそ実力至上主義の教室へ3

ようこそ実力至上主義の教室へ 3 (MF文庫J)


1学期を終え、2学期になる前に無人島編。


厳しい無人島生活で暴かれていく、Dクラスや堀北の弱点。今までは水面下に潜んでいたが、非常事態みたいな環境で試される試験に振り回されて、ぼろぼろと問題が浮き彫りになっていく。

堀北が犯したミス、取り乱す平田、まとまりきらないDクラスが清隆の暗躍により、堀北を祭り上げることで、なんとか形になる。


しかし、問題は山積み。

これまではプロローグ。

ここからが本番。


清隆の本音が心の中で吐きだされ、底知れぬ正体。それでも堀北は清隆と手を組む。


よう実は次巻からがスタート。



最新刊まで読んでると、軽井沢の態度が笑っちゃうが、この時点だとこんなもんだよな。

アヤカシ・ヴァリエイション

アヤカシ・ヴァリエイション (LINE文庫)


新しく出来たレーベルに三雲先生の新作が!

楽しみにしてましたが、期待どおりでした。


世界観や主人公の背景などを作り上げるのが上手い!主人公・晴が背負っているものが物語が進むにつれて明かされていき、そこには衝撃なものが含まれていましたが、迷わずに決断していくのが良い。

晴の仲間達といえる面々も個性的だし、なんか家族みたいな感じで脇を固めるのも上手い。


ヒロインといえるキャラがいなくても、物語にのめり込むことが出来ました。友情を意識したみたいで、互いに理解し、息を合わせていくのが魅力です。

ブギーポップ・スタッカート ジンクスショップへようこそ

ブギーポップ・スタッカート ジンクス・ショップへようこそ (電撃文庫)


ジンクスを商売にするとは恐れ入ります。

誰かは一度ぐらいは意識するジンクスを売るなんて、発想が良い。

ただ、今回はブギーポップが早めに気づいて動いたからか、悪いやつはポンポン片付けられていって、あっという間に終わった感じが。しかし、最後に残った不二子が虚しさを抱えつつ、前を向いて歩いていって、良かった。巻き込まれて死ななくてホッとした。不二子に長らく仕えていた老執事の伊東谷さんが己の矜持をかけて仕事を果たしたのはカッコ良かったです!



そして、今まで事件に近くて遠い場所にいた末真が目をつけられてしまった。これからどうなる。藤花の受験もどうなる?笑