羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

少年と少女と、 サクラダリセット6

少年と少女と、 サクラダリセット6 サクラダリセット(新装版/角川文庫)

素晴らしい構成。最初からパズルを散りばめていて、ここにきてパズルがガチっとハマる快感を味わえて良かった。

サクラダリセットというタイトルの意味が判明する。また、咲良田の始まりも描かれていて、もう高まるしかない。

ケイの正しさと浦地の正しさ、互いに違う正しさを持っていて、衝突し合う展開に。

相麻が死んだ理由には納得しきれない。悲しさが多い。春埼は記憶がいじられ、ケイはどうするのか。最終巻へ。

ケイと春埼、ケイと相麻、ケイ、春埼、相麻の三角関係が切なくも愛おしい。

ここまで、読んだら皆幸せになってほしいです。

 

学園祭当日、浅井ケイは春埼美空に想いを伝えた。だがその裏側で、再生した相麻菫と管理局対策室室長・浦地正宗それぞれの計画が絡み合いながら進行していた。翌日、ケイは相麻からの不可思議な指示を受け、その先々で能力の連続暴発事件に遭遇する。それは40年前に咲良田に能力が出現した「始まりの一年」から続く、この街が抱える矛盾と、目の前に迫った“咲良田の再生”に繋がっていた。最終章突入のシリーズ第6弾!

新装版 今日、きみと息をする。

新装版 今日、きみと息をする。 (宝島社文庫)

武田先生のデビュー作。読めて良かった。手に入れにくいので諦めてましたが新装版で発売してくれて感謝です。男2人女1人の3人が織りなすほろ苦い青春でした。

デビュー作ですが、心理描写やざらつく感情表現が巧みでした。登場人物の表面と裏側の使い方が良くて、三者三様に違う事情があるのが分かりました。それぞれの視点から見せる物語でした。場面は同じでも視点を変えると見方が変わるのが面白い。

息苦しさを抱えた彼らが最後にスッキリしていくのは、良い落としどころでした。

先が見たい気にもなりました。

屈折した気持ちを交えた青春劇でした。

 

累計170万部突破の大人気シリーズ『響け! ユーフォニアム武田綾乃の原点! 作家デビュー10周年を記念して、武田綾乃氏のデビュー作を装いも新たに復刊します。カバーイラストは『響け! ユーフォニアム』のカバーイラストを手がけてきたアサダニッキさんが描きます。部員たった3人の美術部で繰り広げられる、男、女、男の奇妙な三角関係。自分の気持ちを胸に秘め、または自分の本心に気づかないまま、微妙なバランスで3人の日々は過ぎていくが……。今後の進路、人間関係、家庭環境など、三者三様の高校生ならではの悩みを抱えながら、自分たちの人生と向き合っていく高校生たちのリアルな姿を描いた青春小説です。

税金で買った本(7)

税金で買った本(7)

図書館の中にある本を整理する蔵書点検を紹介してくれていて、図書館の仕事は大変ですね。大変さもそうですが、利用者と司書の関係も描いていて、持ちつ持たれつのように互いに配慮があると良いですよね。

新キャラのバイトさんの仕事へのストイックさは石平にも影響与えていたし、また登場して欲しいです。

 

自費出版の本、利用者のスタッフへの手紙など、細かなネタもそう対処するのか〜と勉強になりました。

 

小学生ぶりに訪れた図書館でアルバイトすることになったヤンキー・石平くん。図書館の本の一斉点検『蔵書点検』で仕事に向き合う姿勢を学んだり、本に挟まったアヤシイ手紙の対処に困ったり、図書館員として日々成長中!
内容盛りだくさんの公式ファンブックも発売中! 読めば図書館をもっと好きになる、ヤンキーくんによる図書館お仕事漫画、第7巻!

薫る花は凛と咲く(8)

薫る花は凛と咲く(8) (マガジンポケットコミックス)

うぉぉぉ!遂に凛太郎が薫子の家に行くことに。薫子の弟・洸介、母が登場して、凛太郎が緊張する。それは相手も同じ。

以前薫子に作ったケーキが実を結んでいて、凛太郎の真っ直ぐさが伝わっていたのは、読者としても嬉しいです。凛太郎と薫子母の会話は互いに本音でぶつかっていて、ホッとしました。

凛太郎が自分を下に見るのが、いつ直るのか。そこまで卑下しなくても良いのに。時間がかかるかな。

薫子の家での姿は新鮮でした。洸介とも似ていて、ホッコリしました。

 

そして、薫子と凛太郎が付き合っていることが桔梗高校の友人にバレてしまう。

仲が崩れるのかとハラハラしたが、相互理解の方へ向かいそうで良かった。昴の根回しと言葉は千鳥高校との交流があったからだと思うと、胸が暖かくなりました。

 

底辺男子校・千鳥高校に通う紬 凛太郎と、お嬢様校・桔梗女子の和栗薫
子。付き合うことになった思い出の夏休みも終わりが近づき、凛太郎は
、薫子へ夏休みを頑張った“ご褒美”のケーキを渡す約束をする。こうして
夏休み最後のデートに待ち合わせた凛太郎だったが、思いもよらぬきっ
かけで薫子の家にお邪魔することに…!? そして薫子の母に、凛太郎が
伝える言葉とは───。

ハイキュー!! 6

ハイキュー!! 6 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

伊達工を破るためには、旭さんが伊達工の壁を破らないと意味がない。菅さんの気持ちも乗ったセットが絡むのも印象深いです。

 

青葉城西との試合が始まり、及川のセッターとしての存在感が伝わってくる。チームを機能させるトスを見ると、それに焦る影山。

2人の因縁からくるものもあるが、乱れてしまう。

影山を立て直すために、菅さんが投入させる。

良い流れだ。

あと、田中の打たれ強さは天下一品だなと。

 

鉄壁のブロックが武器の伊達工に、日向の“変人速攻”が機能し第1セットを先取した烏野。しかし、脅威的なブロッカー・青根の粘りで伊達工の防御が鋭さを増す! そんな中、ついに烏野がマッチポイントを迎えて!?

片手の楽園 サクラダリセット5

片手の楽園 サクラダリセット5 (角川文庫)

現実では生きられない彼女が夢の中でかりそめの幸せを感じるのは悪いことなのか。

今回は思想の自由を考えることになりました。人の数だけ違う考えがあり、一概には決めつけられない。自分はどちらかと言えば柔軟なケイの考えが良いなーと思いました。

まぁ、良し悪しありますよね。

相麻が復活したことにより、ケイと春埼が彼女の思惑通りになってしまう状況に。ただ、春埼が見せた不意打ちと決意は良かった。しかし、リセットでなかったことになってしまう。それをケイに伝える相麻よ…

それでもケイは正しさのために痛みを飲み込むのは中々出来ることではない。

相麻と春埼の関係は難しいね。ケイが中間にいるが、ままならない。

 

二年前に死んだ相麻董が、能力により再生した。ケイは彼女が平穏な生活を送るため、咲良田の外に移り住むべきだと考える。だが、能力が存在しない世界は、相麻にどんな影響を与えるだろう?それを調べる実験をするため、ケイは九年間眠り続ける女性の「夢の世界」を訪れる。しかし、現実が忠実に再現されているはずのその世界には、いくつかの相違点があり…チルチル、ミチル、そして幸福の青い鳥を巡る、シリーズ第5弾。

さよならがまだ喉につかえていた サクラダリセット4

さよならがまだ喉につかえていた サクラダリセット4 (角川文庫)

相麻が蘇り、物語が動き出すというタイミングでしたが、軽い短編多めでした。春埼の日常のような緩い話が大好きです。安心感がありました。また、優しい話があり、癒されました。

相麻の死が絡んだリセットを悔いるケイとケイの揺れに敏感な春埼の葛藤が絶妙でした。

能力があることで、特殊なシュミレーションが生み出す青春具合に感傷的になってしまいます。

表題作の春埼とケイの対面は良いコミュニケーションでした。

 

「私の中のなにかが、リセットを使いたくないと考えている」相麻菫が死んで二週間。中学二年の夏の残骸が香る季節。浅井ケイと春埼美空は、能力で人助けをする奉仕クラブに入部するも、春埼は時間を巻き戻す能力・リセットが使えなくなっていた。感情が能力を拒絶する理由を考える春埼は、ふいに理解する「私は、ケイに―」。ケイと春埼が少女の死と自らの感情に向き合う表題作を含む、6つの青春の断片。シリーズ第4弾!