電撃文庫からメディアワークス文庫へ。
15才のテロリストで衝撃的なインパクトを残した松村先生の新作。
前作に続き、読むと衝撃を受ける作品になっています。
人生に絶望して自殺しようとする主人公・立井は死ぬ寸前に高木という男に救われ、2人は秘密を共有し、生活する。
しかし、そんな日々は長くはなかった。
高木が殺人を犯した。
それがきっかけで物語は大きく動き出す。
警察に疑われる立井は高木と過ごした時間で残されたヒントを頼りに高木を辿るように動きだす。緊迫した状況の中で浮かび上がっていく悲しい事実。そして、高木に辿りつき、立井が高木に想いをぶつける。素晴らしい結末になっていました。
全体的に切れ味鋭い描写で作品にリアリティを加えていた。あとは堅実な物語の運びで、情報も十分与えられていて、読み進めていくうちに強引に作品の中に連れていかれる様でした。
まさに研ぎ澄まされた1冊でした。
少年が歪み、生きていくうちに殺人鬼になる。
あらすじで気になってる人や先生のファン、是非読んで確かめてほしいです。