前巻の裏側に起こったこと。
前巻の謎の引きで、えっ?何が起こった?と思わせといて、あっさり始まっていく。
次第になぜ不穏な空気が流れていたのかを知る。
物語の構成、読者を騙すという仕掛けに関しては当たり前の様に巧みに行われていて、ただ読み進めるだけでは解き明かせないようになっている。
そういう意味では表紙のアネットの本音に関してはやられたなと。
メンバーが癖者だらけで、1.2巻では前で目立たなかった娘達だから地味な話になるのかなとも思いましたが、そんな不安を吹っ飛ばす面白さでした。
スパイ活動の危うさや末路についての非常さが増してきて、どんどん作品に深みが出てきて魅力が上がっていきました。
これからはスリルがさらに上がっていきそうです。
騙し騙されの世界で生き抜いていくとは、どういうことか。
盛り上がってきました。
癖者達をまとめるティアは大変さを学び、だけど上を目指していきそうですね。
情に徹しようとするが甘さが残るモニカは戸惑いながらも仲間を信じていきそうです。
アネットと母の結末は最高にセンスがあるものでした。
悪にはさらなる悪を。
好きすぎてたまらないです。
次巻は全員揃い踏みということで、楽しみすぎますね。
(あらすじ)
失踪した4人の少女。最悪の結末は――。
暗殺者《屍》の任務後、選抜組の少女たちが出会ったのは、記憶喪失で出自不明の少女――アネットの母。感動の再会に盛り上がる一同だが、それはチームを分断する残酷な運命のはじまりだった。