羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

自由研究には向かない殺人

自由研究には向かない殺人 (創元推理文庫)

 

タイトルに惹かれて読みましたが、読んで良かったです!

今年読んだミステリー作品の中でも屈指の面白さでした。

 

主人公のピップが非常に魅力的で、物事に対しての向き合い方や友達への配慮などが優れている。

そんな彼女が地道な調査や綱渡り的な活躍を見せるんだから読んでてのめり込むしかないです。

自由研究という名目で過去の事件を追っていくのは初めは軽い聞き取りから始まって、次第に危ない場面が増えてきて…といった風に展開されていく。

徐々に想像から逸脱していく状況、ピップが挫けそうになりながらも相棒のラディに励まされつつ、真実を追うことから心が折れなかったのは立派としか。

 

読み進めていくと最後まで気になって仕方がない感じに種明かしがされていて、真実が明らかになった時は堪らなかったです。

ミステリーとして、文章以外の工夫もあって読みやすかったですしガッチリと固められた構成に満足です。

 

最後の締めくくりに胸が一杯になりました。タイトルで興味が湧いた人は読んで損ないと思います!

ミステリー好きやそうでない人、幅広く読んで欲しい作品ですね。

 

ピップが主人公でシリーズ化しているそうなので、続きが発売されるのが待ち遠しいです。

 

ブリティシュ・ブックアワード受賞
Amason.comで7000レビュー!
彼は殺人犯ではないと証明する。
それが、わたしの自由研究。
英米で大ベストセラーの謎解きミステリ!

イギリスの小さな町に住むピップは、大学受験の勉強と並行して“自由研究で得られる資格(EPQ)"に取り組んでいた。題材は5年前の少女失踪事件。交際相手の少年が遺体で発見され、警察は彼が少女を殺害して自殺したと発表した。少年と親交があったピップは彼の無実を証明するため、自由研究を隠れ蓑に真相を探る。調査と推理で次々に判明する新事実、二転三転する展開、そして驚きの結末。ひたむきな主人公の姿が胸を打つ、イギリスで大ベストセラーとなった謎解き青春ミステリ!