羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

凜として弓を引く

凜として弓を引く (講談社文庫)

タイトルと表紙が美しくて、ノーマークの作品でしたが読みました。

見事に期待以上に楽しめる作品で、やっぱり勘に従うのも良いですね。

 

内気な少女がある日、弓道と出会い、これまでとは違う経験をしていくうちに成長していく青春弓道小説。

主人公の楓が周りの友人や家族に遠慮して生きていたが、弓道を通じて武道を学んで変わっていく姿に胸が熱くなりました。

武道の考え方や弓道をやっていくうちに身についていくものはきっとかけがえのない財産になるのだろうと思いました。

楓の家族、親戚も楓にしっかり考えさせるように接していて、成長に繋がっていたのだろう。

 

弓道場で出会った人達に様々なことを学んでいき、人と人が繋がっていく大切さもあり、終盤の展開にはグッとくるものがありました。

 

よくまとまっているが、シリーズ化してほしいくらい好きな作品でした。

 

 

武道は奥深く、恋はまだほのか。弓と自分、あるのはそれだけ。
ドラマ化『書店ガール』著者の新シリーズ。
(あらすじ)高校入学目前、矢口楓がふと足を踏み入れた神社の片隅にみつけた弓道場。おとなたちに交じって弦音(つるね)を響かせる少年の凛々しい姿に魅せられ、そこの弓道会に入門することに。人見知りの女子高生が日本古来の弓道の奥深い魅力に目覚め、新しい世界の扉を開いていく青春エンタテインメント小説!【書き下ろし・講談社文庫50周年記念作品】
カバーイラストはアニメイターの新井陽次郎