羽休みに娯楽を

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五つの季節に探偵は

五つの季節に探偵は

 

表紙の雰囲気、タイトルの意味、あらすじから主人公の業が気になったり、発売前から期待してましたが、期待以上の面白さでした。

 

ニュートラルな性格で生きていた少女・みどりが同級生から調査をお願いされることで、自分の中に眠っていた気になることを追求していく欲求に気付いていき、探偵になっていく。

 

最初はイヤイヤだったが自分のやりたいことが気になってからは一直線に探偵の道を突き進んでいて、しかも危ない橋も平気で渡るようになっていてヒヤヒヤします。

短編集ですが、みどりの成長が感じられるように1話1話の間で年数が経っているのが良かった。探偵としての技術が上がっていて、調査での気づきには読んでるこちらもハッとさせられる鋭さがありました。

ただ、探偵の生き方に染まっていき、依頼者との向き合い方にはほろ苦いものがありましたが、最終話で後輩との調査の末に得たものはみどりにとっても救いになったのかなと。

 

また、ミステリーとしても1話1話か上質な厚みが感じられ、読み終えるとずしんと胸にのしかかるものがありました。

依頼者、容疑者、関係者、探偵、それぞれの立場の人が持っている事情もまた作品の糧になっていました。

 

是非シリーズ化してほしいです。

 

“人の本性を暴かずにはいられない”探偵が出会った、魅惑的な5つの謎。

人の心の奥底を覗き見たい。暴かずにはいられない。わたしは、そんな厄介な性質を抱えている。

高校二年生の榊原みどりは、同級生から「担任の弱みを握ってほしい」と依頼される。担任を尾行したみどりはやがて、隠された“人の本性”を見ることに喜びを覚え――。(「イミテーション・ガールズ」)
探偵事務所に就職したみどりは、旅先である女性から〈指揮者〉と〈ピアノ売り〉の逸話を聞かされる。そこに贖罪の意識を感じ取ったみどりは、彼女の話に含まれた秘密に気づいてしまい――。(「スケーターズ・ワルツ」)

精緻なミステリ×重厚な人間ドラマ。じんわりほろ苦い連作短編集。