羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

高校事変 VII

高校事変 VII (角川文庫)

 

高校事変の前に起きた甲子園での事件。そこに結衣は立っていた。まだ人を殺し慣れていない様子に初々しさを感じてしまう。

もう7巻まで達すると感覚がおかしくなるよ。

結衣が殺しに目覚めざるを得ない環境が悪い。

 

昔の事件と今が交差して、不審な謎を暴いていく構成は見事。

甲子園球場を使った犯罪で、よくぞ大胆な事件を起こしたなと。

それを防いでいく結衣は流石。

 

今回も結衣を信じる人が増えていき、本人の思惑を超えているのはこの先どう響いてくるのか。

田代親子は追い詰められていき、小物感が出てきた。そろそろ結衣と決着をつける時が来たかな。

でも、結衣の敵ではないのだろうなぁ。

 

コロナ、甲子園やオリンピック中止、警察の不祥事、様々な風刺を入れた作風も良かったです。

 

 

 

半年前の甲子園で起きたある事件が思わぬところにつながって……

新型コロナウイルスが猛威をふるう春、春のセンバツ高校野球の中止が決まった。昨年の夏、優莉結衣は甲子園にいた。通っていた高校の野球部が大会出場を決めたのだ。甲子園では刑死した父が率いていた半グレ同盟に所属していた男と再会する。甲子園球場にひそむライフル魔と、スマホのアプリに犯人から届く奇妙なミッション。一連の事件が半年余りの時を経て警察の捜査対象となり、結衣を新たなる戦いへと導いてゆく。