羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

灰と幻想のグリムガル level.19 この世のすべてを抱きしめて痛い

灰と幻想のグリムガル level.19 この世のすべてを抱きしめて痛い (オーバーラップ文庫)

 

クザクもセトラも殺されて、メリィは不死王に呑まれた。

ハルヒロの側に残るのはユメ、ランタ、あとはペット達。

これはハルヒロも心が折れる

いや、ハルヒロだけでなく、様々な人の視点から絶望的な状況を映していて、なんて無慈悲なんだ。

誰だって、諦めたくなる状況だが、それぞれの意思で踏ん張っているのがよく分かる。

 

ハルヒロは自分の選択に悔いて、無力感に苛まれるのも無理はない。これ、本当に物語を終えられるのか心配だ。

ハルヒロの前に現れた人物は意外でした、次巻でどういう絡みをしてくるのか気になります。

 

メリィ、クザク、セトラはどうなる。ランタとユメが癒しでした。

そして、シホルはどこへ。

 

 

どこまでも黒い。全部がおかしい。

クザクはジャンボに斬殺された。
セトラは大黒鷲に無残にも食い千切られた。
鉄血王国から逃亡を図るハルヒロたちに突きつけられた絶望。
どうしようもなかった。
受け容れるしかなかった。
“彼女”だけは抗った。
抗ってしまった。
その身の内に眠っていた“不死の王”が目覚め、世界はその有り様を激変させる。
そして、黒き世界腫がグリムガルを蹂躙し、侵蝕してゆく。
混乱を極める状況の中、辺境軍が、冒険者たちが、あらゆる種族が、死んだはずの者たちまでもが、行動を開始する。
生き延びるため。
己の望みを叶えるため。
漆黒に染め上げられようとする世界で、各々の冒険譚が紡がれていく――。