羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

凜として弓を引く 青雲篇

凜として弓を引く 青雲篇 (講談社文庫)

 

1巻読んで、シリーズ化を願っていたので、そうなりそうで嬉しいです。青春、成長、部活、大人組の悔恨、様々な要素がギュッと詰まっていて、魅力的でした。素晴らしい続巻でした。

 

 

最高にギスギスした部活の雰囲気良いぞ〜!

ギスギスといっても暴力とかイジメではなく、部員同士の精神的未熟さや視野の狭さから、上手く噛み合ってない感じが微笑ましくて堪らない。部活経験者なら分かると思うが、あるんだよね、うまく躱すことが出来なくて衝突するの。

そこから抜け出すのはどうするのか気になって読み進めましたが、過去の弓道部にあった事件と絡めて落としていたのは上手かったな。

自主的に動いて、変わっていかないと人としての成長はないんだよな。

よく練られた構成だった。

 

主人公の楓が部長となり部員同士の関係性や自分の弓に自信が持てず、モヤモヤしていたものが晴れる終盤は見事でした。

貧乏クジ引かされている感がありありですが、面子を見渡すと楓しかいないんだよなぁ。

部長として、弓を引く悩み、色々あると思うが楓の成長を見届けたいという気持ちで一杯です。

 

次巻も楽しみにしております。

 

弓道をはじめて一年。初段を取り、高校二年生になった矢口楓は、後輩の高坂賢人にのせられ、廃部になった弓道部を復活させることに。しかし、校内に弓道場もなければ、入部希望者もなかなか集まらない。意図せず部長になり不安にかられる楓に、次々と難題が降りかかる。弓道女子の奮闘を描く傑作青春小説!