周藤先生の作品はデビュー作で心掴まれて以降読むようにしてました。
今作はラノベではなく、SF作品で、今までとは違う雰囲気ではありますが、登場人物の関係性や感情の変化を描くのが上手い。作品の世界観に浸れて良いです。
最初はどう読めばと悩みましたが、読み進めていくうちに、喧嘩しながらも絆を深める主人公とサポートAIの関係が良く見えました。また、各話に潜んでるテーマも中々興味深いものでした。
便利な世の中になっても人間は人間のままというのはリアルだなぁ。
最終的には上手くまとまっていたなーと嬉しい気持ちで読み終えられました。
バイオスフィアⅢ型建築、それは内部で資源とエネルギーの全てが完結した、住民に恒久的な生活と幸福を約束する、新時代の住居。その浸透によって人類の在り方が大きく様変わりした未来、バイオスフィアを管理する後香不動産の社員として働くアレイとユキオは住民からのクレーム対応により、独自に奇妙な発達を遂げた家々の問題に向き合っていくことになる――ポスト・ステイホームの極北を描いた新時代のエンタメSF。