羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

ゲームセットにはまだ早い

ゲームセットにはまだ早い (幻冬舎文庫)

 

数年ぶりに読み返しましたが、熱くなりました。

社会人野球、クラブチームにスポットを当てていて、様々な立場の人達の野球にかける想いが詰まっていて胸が熱くなります!どの話も登場人物が諦めようとしていたところからの奮起が見られて、結末まで引き寄せられていきました。

プロになるのを諦めきれない、仕事のやりがいを見つけたい、野球部で外された、社会人野球に骨を埋める者、エースという消耗品に嫌気を抱えている天才、それぞれのエピソードを切りとっても面白い。

社会人を経験している人にはグサグサくる悩みばかりで、野球をやっていた人にも突き刺さる野球小説でした。

社会人のもがく姿は印象的でした。

ゲームセットというのは勝手に決めるではなく、やり切ってから選べれば良いよね。

 

クビを宣告されたプライドばかり高い圭輔、自身の夢と家族との間で葛藤する武、やりたいことが何もない超現実主義の心花…。そんな彼らが、ど田舎のスーパーなどで働きながら、共に野球をするはめに。目標はまさかの全国制覇!?はみ出し者の彼らは、人生の逆転ホームランを放つことができるのか。かっこ悪くて愛おしい、大人たちの感動物語。