羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

後宮の烏 2

後宮の烏2 (集英社オレンジ文庫)

 

胸を圧倒させられる真実にやられました。

1巻で寿雪と高峻を知ったつもりだったのを痛感させられました。

寿雪、高峻、共に生きながらに業を背負わされる人生で、厳しい試練が続きそうです。

2人の出自の背景は根深く、重たい。だからこそ、そんな2人が徐々に歩み寄っていく様子が見たくなるのだなと。

互いに自分のことをないがしろにする癖があるので、関わり合うことで良い変化をしているのが伝わってくるのは安心材料です。

 

今巻は報われないエピソードが多めで、苦しくなる。しかし、読む手が止まらない魅力がありました。寿雪達の掘り下げがあるから、全体的に重めの物語だったのかな。

願えば報われるだけの一辺倒な物語運びをするのがよく分かりました。

 

次巻以降も楽しみです。

 

後宮で生きながら帝のお渡りがなく、また、けして帝にひざまずくことのない特別な妃・烏妃。当代の烏妃として生きる寿雪は、先代の言いつけに背き、侍女を傍に置いたことに深く戸惑っていた。ある夜、後宮で起きた凄惨な事件は、寿雪が知る由もなかった驚愕の真実をもたらす、が―。烏妃をしばる烏漣娘娘とは何か?烏漣娘娘がおそれる「梟」とは一体誰なのか?