集英社文庫
生きてるって凄いこと。大人になってからつくづく思います。病気や怪我なく過ごせる日々は当たり前ではないのを再確認出来る1冊でした。 普通生きてるうちは気づかない、当たり前の日々のありがたさよ。 ガンにかかった主人公当人と周りの人の掘り下げがあり…
ドラマをきっかけに手に取りました。自分の知らない、知的財産というのを題材にしたドタバタ作品でした。勉強にもなるし、盛り上がりもあって、良かったです。 商標乗っ取り、など実際にありそうな出来事の裏側を除いているようで楽しかったです。 主人公・…
穏やかな気持ちになれるシリーズ。秘密を持ちながら生きるのは普通に感じる。人には話せないような気持ちをユニークに描きながらも、しっかり落としどころがあるのは良いですね。迷ったり、悩んだり、後悔したり、そういう胸中を表すのが上手い。 人は人、様…
家族小説として、読んでいて感情移入してしまうお話ばかりでした。 タイトルの通り、家庭に潜む問題をテーマにしていました。ユーモアのおかげで気楽に読めますが、考えてみるとピンチと隣り合わせなのに気づき、ヒヤリとなります。 夫婦の価値観の違い、両…
負けず嫌いの宝良の内面は意外にも脆さが見えて、今作を読むとより宝良を知れるので良かったです。障害が残り、車いすテニスしかない不安や母との距離感、上手くいかない歯痒さ、様々な困難がありましたが、ゆっくり乗り越えていく姿を追いかけていくと、力…
めちゃくちゃ良かった… 真っ直ぐに夢に突き進む物語を読めと、幸せな気持ちになれます。 今作は障害を抱えながらパラ競技に挑む人とサポートする車いす作りに励む人、それぞれにスポットを当てていて、心にグッと来るものがありました。 身体が不自由になっ…
どこかのアンソロジーで奥田先生を知り、気になって読んでみました。 軽い雰囲気で展開していくが、語り手となる人の気持ちがゆっくり変わっていく様子が描かれていて、安心して読めます。1話、怪しい話がありましたが。笑 肩の力が抜けて、心穏やかになれる…
こう落とすのかという最終巻。上手く丸まって良かったです。 正直、細かな部分はもう頭に入らないから気にしないことにしました。 とにかく、寿雪が呪いから解放されたのが嬉しかった。 今までのしがらみに囚われた後宮生活とは違い、周りに仲間がいて、自分…
寿雪の正体が周囲に広がっていき、精神を身体から切り離されてしまう。 何か策はないかと焦る、仲間達。 寿雪が窮地に陥っている中、焦る高峻。そして葛藤する衛青 助けるべく、衛青が信念よりも自分の気持ちを優先するようになった経緯は胸を揺さぶられるも…
いやー、辛い。最初の数巻の希望が恋しくなってくる。ここ数巻、寿雪が苦しんでると思ったが、ここまで来るか。高峻が手を尽くそうとも寿雪は受難から避けられないということか。いくら、寿雪が隠れて生きようとしても、周りが逃そうとしないのは辛すぎる。 …
以前からタイトルに惹かれていて、我慢出来ずに読みました。 大人、二十歳以上の人に響く言葉が多々ありました。悩みや苦しみは絶えないが、それでも折り合いをつけて、前を向かせてくれる作品でした。 男性、女性、時代の転換点にいる中で苦労は生まれるが…
寿雪の優しさが仇になるのは嫌だな。徐々に寿雪の良さが広まっていくことで反乱分子だとみなされてしまうのは切ない。生まれのしがらみがより深くなってきた。 後宮では影が薄い存在だったが、徐々に存在感が増えてきて、扱いに困るように。 読者からすると…
今回は親子、兄妹、家族のことが多かったな。 切っても切り離せない存在故に想いが暴走したり、すれ違ってしまう。 切ない。 寿雪の周りに人が増えていき、寿雪自身戸惑いながらも変化を受け入れているのは高峻の影響が大きい。そして側に置く人達が増えてい…
前作のどこよりも遠い場所にいる君への姉妹作で、前作を読んでなくとも楽しめるが、読んでいた方がより楽しめる構成だったかな。わりと主人公に絡むポジションにいたので。 前作では迷える少年だった和希がすっかり成長していて、頼もしくなっているのを見れ…
胸を圧倒させられる真実にやられました。 1巻で寿雪と高峻を知ったつもりだったのを痛感させられました。 寿雪、高峻、共に生きながらに業を背負わされる人生で、厳しい試練が続きそうです。 2人の出自の背景は根深く、重たい。だからこそ、そんな2人が徐々…
心揺さぶられる青春でした。 素晴らしい青春SF小説。家族から逃げる様に島に移った主人公が過去から飛んできた少女と出会うことで、互いに影響を与えていき、生きる希望を見出だしていく姿に胸を打たれます。 生きていて、どうしようもない困難に出会ったら…
表紙に惹かれて、以前から気になってました。 アニメ観て、原作が気になったので読んでみましたが、面白かったです。中華ファンタジーはあまり読まないですが、今作は語りが柔らかで読みやすかったです。 また、どの話も人情に訴えかけてくるものがあり、各…
素晴らしい物語でした。 読み終えた後に込み上げてくる幸福感が堪りません! 親切は回っていく。どこまでも。 人の優しさや善良さがどれだけ貴重なものか、よく分かる物語でした。 清藤真空さんが死に際に残したメッセージが鍵になっていて、様々な人に優し…
完結。様々な視点で描かれていたが、三ッ木高校に絞ったのは非常に良かったと思う。 球児の夏を凝縮しているようで、夏にピッタリの読み応え。 弱かった三ッ木高校が強くなっていることが既に感慨深いものがあります。しかし、弱かったチームから急に厳しく…
今回は、前巻で記者のエピソードで登場した三ッ木高校を掘り下げられていて、若監督の奮闘とエースとキャプテンの葛藤があり、より三ッ木高校を応援したくなりました。 野球経験のない、素人監督だからこそ相手チームの監督に意見を聞いたり、選手と同じ目線…
甲子園の季節だから、読み返したくなりました。 高校野球は特別な力があると再確認できる作品です。 最初のピンチランナーは代打と代走、2人で役割を果たすというのは形になれば盛り上がるよなと。そこに至るまでの葛藤が良かった。役割を全うする2人に光が…
凄い小説と出会った。表紙とタイトルに惹かれて読んだが、最初から最後まで読むのが止められない。 先が読めない構成、展開、仕掛けが組まれていて、読み終えると込み上げてくるものが… 今作は自由奔放な姉と平凡な弟、双子の関係がキモになっていて、双子…
短編、エッセイ、それぞれ企業から出されたお題に答えた作品の数々。最初はちょっと心配していたが、流石は朝井リョウ先生。どの話も惹きつけられる魅力があって、最後までワクワクして読めました。 朝井リョウ先生の自由奔放でありながら、読み始めたら掴…
一読目より時間が経ち、再び読んだら物語の流れや結末に没入出来ました。静かな雰囲気だが、探し求めていた、依頼者の父の想いに舌を巻きました。暴かれる真実は読者に任せると言う締めが美味すぎる。 1つずつ別れている物語を追いかけて、どういう意味があ…
スイーツを題材にしたミステリー。 謎も気になるが、なぜ不思議な出来事が起きるのか登場人物の秘められた行動を解き明かしていき、たどり着く真相が迷える高校生の救いになっているのが良いです。 主人公・菓奈が吃音があり、あまり人と関わらずにいたが、…
青春ミステリーというので読みましたが、面白かった。 まず、主人公・結と友人・夏希の関係性が堪らん。内気な結は推理力はあるが前に出たがらない。夏希は感情のままに直進する。2人が互いの苦手を補い合って、自分ではなく相手の為に動いていく様子に胸を…
本屋でプッシュされていて気になったので、読みましたが期待以上に心が熱くなりました。 主人公・俊介が自分の生き方を変えるために受験に挑む。 その姿勢に母・菜月や父、塾教師達に熱が伝染していく。 様々なことを諦めていた菜月さんが殻を破って前に進…
青崎有吾先生の作品にハマって、初めて単行本で買った作品なのと内容が素晴らしいので思い入れのある作品です。 文庫書き足しがないですが、表紙が単行本の時と違い、惹かれました。 改めて読み返しても素晴らしい青春ミステリーでより好きになりました。 …
コロナで生活様式が変わることで、恋愛にどんな影響を及ぼすかがテーマになっていて、子供から大人、状況など、作者ごとに着眼点が違っているので、どの話も興味深く読めました。 どれが良いというよりも、どれも良いと言えるくらい、どの話も恋愛、家族、…
単行本読んでいて2読目だが面白い。 図書委員の堀川と松倉が高校生らしくはしゃいだり無邪気さがありながらも苦い想いがする事件と向き合っていくミステリー。 知り合いからお願いを受けたり、2人の日常の延長からふと謎解きをすることになる短編集。 最初…