読んで良かった〜!
青春SF作品としては波乱の起き方がリアリティがあって、より感傷的になれました。好き。
本人とは切り離された存在であるレプリカ。
本人とは違う存在だからこその悩みが生まれていき、次第に自我が芽生えていく。
だが、自分はニセモノというジレンマが付き纏ってきて…
また、レプリカを持つ本人も悩みがある。悩みがあるからレプリカを生み出した。
本人とレプリカ、互いに向かい合う様子は青春さが詰まっていました。
王道ゆえに爽やかな読後感でした。
登場人物を絞っているからこそ、じっくり心情を描けていたのかなと。
まだ続けられそうな感じがあるから、どうかな。
レプリカが生まれる設定も掘り下げていないのは賛否分かれそうだが、そういうもんだと思えればいける。
もっと先を知りたくなる作品でした。
具合が悪い日、面倒な日直の仕事がある日、定期テストの日……。彼女が学校に行くのが億劫な日に、私は呼び出される。
愛川素直という少女の分身体、便利な身代わり、それが私。姿形は全く同じでも、性格はちょっと違うんだけど。
自由に出歩くことはできない、明日の予定だって立てられない、オリジナルのために働くのが使命のレプリカ。
だったはずなのに、恋をしてしまったんだ。
好きになった彼に私のことを見分けてもらうために、髪型をハーフアップにした。
学校をサボって、内緒で二人きりの遠足をした。そして、明日も、明後日も、その先も会う約束をした。
名前も、体も、ぜんぶ借り物で、空っぽだったはずの私だけど――この恋心は、私だけのもの。
海沿いの街で巻き起こる、とっても純粋で、ちょっぴり不思議な“はじめて”の青春ラブストーリー。