羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

嘘の世界で、忘れられない恋をした

嘘の世界で、忘れられない恋をした (メディアワークス文庫)

 

青春作品は数多く出版されているが、一条先生の作品は設定の活かし方が巧みで最後の最後まで惹きつけられる。

難病設定を上手く扱っていて、非常に心に来ました。作者のスタンスなんですが、作品の味付けが上手い。バランス感覚が良くないと陳腐になりそうなところがそうならないって言うのはかなり大きいです。

登場人物の視点や病気の症状を使って、死に向かっていく主人公に良い思い出を残させるのは素敵過ぎた。帯の言葉にも納得です。

また、主人公から影響を受けて変わっていく少女達も魅力的でした。

 

良い作品でした。

 

『今夜、世界からこの恋が消えても』著者による過去と未来を繋ぐ希望の物語

余命1年の宣告を受けた高校2年の月島誠は、想いを寄せる美波翼に気持ちを伝えられない日々を送っていた。でも、それでいい。そう思っていたある日、誠は翼から映画制作部に誘われ、事態は思わぬ方向に転がり始める。
活動を重ね互いに惹かれ合う二人だったが、残酷にも命の刻限は確実に迫っていた。そこで誠は、余命のことを知らない翼が悲しまないよう、ある作戦を実行するが――。
映画を通じて心を通わせる少年少女たちを描いた、感涙必至の青春ラブストーリー。