羽休みに娯楽を

読書、主に小説の感想を上げています。たまに、漫画や映画等も。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。2

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。2 (ガガガ文庫)

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。2 (ガガガ文庫)


(内容)

美少女ふたりと部活をしても、ラブコメ展開にはちっともならない。携帯アドレス交換しても、メールの返事が返ってこない。とっても可愛いあのコは男子。個性という名の残念さをそれぞれ抱え、相変わらずリア充の欠片もない0点の学校生活を送る奉仕部の部員たち―冷血な完璧美少女・雪乃、見た目ビッチの天然少女・結衣、そして「ひねくれぼっち」では右に出るもののいない八幡。そんな青春の隔離病棟・奉仕部に初めて事件な依頼が飛び込んで―?八幡の妹・小町、新キャラも登場の第二弾。俺の青春のダメさが今、加速する―。

(感想)

1巻同様にコテコテな内容なんだけど、たまに刺さることを投げてくるなぁ。

まだ、作品が幼い感じがして、未完成なんだけどポテンシャルを感じる段階。何巻ぐらいからだっけなー。続きを読んで確かめていくとするか。

でも、この巻の引きでヒッキーが結衣に中途半端な優しさはいらないと告げるところは、ヒッキーにとって重要なことだし。作品にとっても大事な部分か。

あと、小町、川崎、葉山などの脇役が徐々に登場する巻でもあった。



次の3巻はどんな感じだったけなー。

魔法使い黎明期 劣等生と杖の魔女

(内容)

五百年に及ぶ教会と魔女の対立と、数年前に成立した和平。だがその陰で、対立の残滓は、まだ世界の各地に色濃く残っていた―。ウェニアス王国王立魔法学校に通う、落ちこぼれの生徒セービルは、学校入学以前の記憶を失っていた。そんな彼は、アルバス学長の命で、反魔女派の勢力が強いウェニアス王国南部に特別実習として向かうことになる。同行するのは、魔法の始まりを告げる禁書【ゼロの書】の閲覧を求める黎明の魔女ロー・クリスタスや、秀才少女のホルト、それに学校唯一の獣堕ちクドーといった、いずれも個性の強い面々だ。そして、彼らが南で出会うことになる真実とは―。『ゼロから始める魔法の書』の虎走かけるが贈る本格ファンタジー!


(感想)

電撃文庫から講談社ラノベ文庫に移り、再出発。


詳しい理由は分からないが、電撃文庫って受賞作品を大事にしないんだなと思った。印象悪いなぁ。


さて、内容に関しては、ゼロから始める魔法の書を知らない人でも楽しめるようになってるとは思うが、やはり読んだ人向けだな。

新キャラのみんなの背景がきちんと描かれていて、魅力的だし、前作から登場するキャラ達もお祭り気分で参戦さてくるし最高だね。


落ちこぼれ、獣落ちとか格差を物語に組み込んでくるのが巧みだよなと。


レーベルを移っても、作者の筆は落ちてませんね!これからの展開のワクワクが止まらない。

ゴスロリ卓球

ゴスロリ卓球 (電撃文庫)

ゴスロリ卓球 (電撃文庫)


蒼山サグといえば、ロリ!

そう、今回は"ゴスロリ"

ロリへの探究心が止まりませんね!


(内容)

卓球部のエースで幼馴染みの斎木羽麗が失踪した。父親の抱える8000万もの借金を返済するため、金持ちが道楽で主催する“闇卓球”の選手として戦うというのだ。闇卓球―それは、ゴスロリ服を纏った少女たちによる卓上のマネーゲーム。その勝敗に途方もない金額を賭けて行われる、常軌を逸したギャンブルだった。この狂った世界から抜け出す方法は一つ、卓球で勝ち、稼ぎ続けること。羽麗を捜し、彼女の許へとたどり着いた坂井修は、幼馴染みを借金地獄から救済するため、共に命を賭けたギャンブルに挑む―。

(感想)

バスケ、バンド、に続き、サグ先生が挑む物語は闇金卓球。

前二作共に明るく、時に悩みながら進む、真っ直ぐな作品だったので、今作の金という現実的な問題を扱うことに驚きました。

サグ先生は作家として変化をつけようとしてるのかもしれません。結構前から思うんですが、作家さんが変わろうとしてる時についていきたくなるんですよね。読者の使命感みたいなものです。


内容に関して言えば、まだ分からないです。1巻丸々とプロローグみたいになっていて、2巻から本番ですね。


主人公の坂井修がサポーターで、ヒロインの斎木羽麗がプレイヤーとして、裏賭博に殴り込み、失踪した羽麗の父親を見つけ出すと言うのが、作品のコンセプトですね。



これから、どんな敵に会うのか、失踪した父親の目的、修の妹などが、これからの展開で気になります。



続きが気になる、蒼山サグ先生の新シリーズです。

真実の10メートル手前


王とサーカスより先にこちらが文庫化されましたが、買ってから後回しにしていました。作者の米澤さんはどちらから読んでも問題は無いとツイッターでいっていましたが、やはり、王とサーカスからこちらを読んだ方が良いかと、個人的に思いました。


(内容)

高校生の心中事件。二人が死んだ場所の名をとって、それは恋累心中と呼ばれた。週刊深層編集部の都留は、フリージャーナリストの大刀洗と合流して取材を開始するが、徐々に事件の有り様に違和感を覚え始める。大刀洗はなにを考えているのか? 滑稽な悲劇、あるいはグロテスクな妄執――己の身に痛みを引き受けながら、それらを直視するジャーナリスト、大刀洗万智の活動記録


(感想)

太刀洗万智がフリー記者として、活動していく日誌みたいな感じに進む短編構成でした。読みやすいですが、どの話も読み終えた後の余韻が苦いものばかりで、記者の物語としては現実的に描かれています。

それゆえ、解決するというよりかは、第三者が見たい事実ではなく、当人が目の当たりにした真実を追求していく。記者として、太刀洗万智は鏡だなと感じます。記者がみんながみんな太刀洗みたいに立派な志しを持っていればなと思うばかりです。


さよなら妖精、王とサーカス、真実の10メートル手前、繋がりを感じる作品ですので、真実を解き明かすと言うことを考えたい人達にオススメします。

王とサーカス


待ちに待った文庫版。さよなら妖精読んで、心掴まれた私は調べた。そしたら、ベルーフシリーズという形になっているらしい。さよなら妖精の登場人物である、太刀洗万智が記者として様々な事件を調べる物語になっている、「王とサーカス」「真実の10メートル手前」が単行本では出ていたが文庫はまだみたいだった。

文庫化は「真実の10メートル手前」が先だった。だが読むのは「王とサーカス」が先の方が良いと聞いていたので、「王とサーカス」の文庫版を心から楽しみにしていたーーー


(内容)

海外旅行特集の仕事を受け、太刀洗万智はネパールに向かった。現地で知り合った少年にガイドを頼み、穏やかな時間を過ごそうとしていた矢先、王宮で国王殺害事件が勃発する。太刀洗は早速取材を開始したが、そんな彼女を嘲笑うかのように、彼女の前にはひとつの死体が転がり…2001年に実際に起きた王宮事件を取り込んで描いた壮大なフィクション、米澤ミステリの記念碑的傑作。


(感想)

待ったかいがありました!

分厚い一冊で、状況把握に追われて必死に読んでいくうちに読み終えました。

物語がゆっくり進んでいく中、途中違和感を感じたが、その正体を掴めないまま、太刀洗の国王殺害事件の調査が行われていき、中盤に死体が出てくる。その死体を取り囲む状況を把握し解決していく太刀洗の手腕は見事でした。

物語は終盤になり、大きく動き、明かされる真実は酷く悲しいものでしたが、太刀洗は正面から真実に向き合う、大きな経験をしたんだなと。


ジャーナリズムって一朝一夕では生まれないよな。

情報の発信は難しいなと心から思いました。報道や週刊誌や新聞の見方が変わりますね、やはり、頭は使わないといけませんね。



馬鹿だけど愚か者にはなりたくないものです。

JK堕としの名を持つ男、柏木の王道

JK堕としの名を持つ男、柏木の王道 (角川スニーカー文庫)

JK堕としの名を持つ男、柏木の王道 (角川スニーカー文庫)

(内容)

最強の会社員、爆誕。闇堕ちしたJKたちを社会人パワーで蹂躙&救済!モテまくる!?有栖川グループ社員の柏木啓介はある日、社長の思いつきで備品として聖ルルド学園へ送り込まれる。そこでは資産家令嬢のJKたちが『借金返済ゲーム』と称し、殺し合いをさせられていた。大人として見過ごせず、柏木は備品枠でゲームに介入。生徒会の久遠寺玲花を倒し、泣かし、救済する。「サービス残業だ。お前たちは俺が救う。あとは任せろ」「こんな大人、初めて…っ。オジサマ、素敵!あたしを抱いて!」絶望したJKたちを救うため、柏木の快進撃が始まった。会社員と女子高生の新たな王道、ここに開幕!


(感想)

永菜葉一先生の新作。

天空監獄シリーズから単巻続きなので、今作はどうかというところで、最近流行りの社会人と女子高生の組み合わせ。しかも、ちょっとしたファンタジーが合って目新しいものを組み合わせた感じで、スラスラと読めました。


先生特有のエロい場面はもちろん含まれてるし、絵師さんの美しい絵も相まって大変極上なエロになっている。いや、まだまだこれからか。


社畜主人公柏木が令嬢JK達を救いあげ、惚れさせていくのがテンポ良く進むが、きちんとキャラの掘り下げがされてて納得がいく、ストーリーになっている。

社畜パワーやエロに隠されてるが、永菜先生らしいしっかりした理屈が混ぜられていて、ハッとなるところもある。



今作も単巻で終わってもいいし、続けられる伏線もあるので、売り上げ次第か。

シリーズ化してもらいたい作品なので、是非気になる方は読んでほしいです。

江ノ島西浦写真館

江ノ島西浦写真館 (光文社文庫)

江ノ島西浦写真館 (光文社文庫)

(内容)

百年続いた写真館の館主、祖母・西浦富士子の遺品を整理するために、桂木繭は江ノ島を訪れた。かつてプロの写真家を目指していたが、ある出来事がきっかけで、今はカメラを持つことができない繭。懐かしい写真館を訪れ、祖母と親しかった人々と出会うことで、封印していた過去が少しずつ露わになっていく。そして―。写真の謎解きと、人間の過ちと再生を描く物語。


(感想)

ビブリア古書堂の事件手帖シリーズを読み終えたので、こちらも。

古書ではなく、写真が物語を動かす鍵になっていて、どんな作品なのか読んでみるまで分からなかったんですが、読んでみたら、好みな内容でした。


カメラが得意なのだが、嫌いになってしまった桂木繭が写真館を整理することになり、祖母と親しい人て出会い、写真の裏側を覗くことで現れる現実がとても苦い。しかし、幸せな苦さ。



是非シリーズ化してもらいたいです。